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御影は罠師トラッパーと言われている。
その理由を知っているのは多いが、何故罠師になったのかを知っている人は雛百合と風間くらいである。
「御影今日はなにしてるの?」
机の前に座って唸っている御影に雛百合は声をかけた。
「あ、雛。…………んー、次はどんな罠を仕掛けようかと思ってさ~?」
何かアイデアある?とニコニコと訪ねる御影に雛百合は同じくニコニコとしながら
「逃げたくても逃げられないとか最高じゃない?」
と言う。良い笑顔だが言ってることはえげつない。近くで聞いていた風間は思った。が横やりを入れる予定もない。
「なるほど?…………それならグラスホッパーで囲った中にスコーピオン投げ込むか…………?」
「アステロイドで破られない?」
雛百合の言葉は前に雛百合がグラスホッパーでアステロイドを跳ね返せたら楽しそうという理由でグラスホッパーにアステロイドをぶつけた際の結果を考慮してのモノだ。勿論その時には御影も一緒にいたので御影も納得したように「そうだよねー。」と考え込んでいる。
そもそもグラスホッパーにアステロイドをぶつけようと考える人がおらず、現時点でそんな破りかたを思い付く人も居ないことに彼らは気付いていない。
「あえて二重に出来ないかな?」
「グラスホッパーを?」
「そう!それかスコーピオンを2つ程入れてアステロイド打つ暇無くしちゃえばいいのでは?」
「2つ……な。(スコーピオン同士がぶつかって互いを邪魔しそうなんだけど…………まぁ、いっか!)」
「それかアステロイドを周りに待機させて逃げ道を最初から無くしちゃえば?」
「最初からアステロイド見えてたら自主緊急脱出しそうだけどね。」
「あー、そっかぁ…………。んー。」
でも、面白そうだから似たような事はいつかやってやろう。なんて考えながら雛百合の出す新しい案を楽しみにしている御影なのであった。
そんな二人を見ながら
「多分全部やるんだろうなぁ。あいつ楽しいことが大好きな頭おかしい奴だし。」
と風間は呟いた。
しかし忘れてはいけない、風間も頭のおかしい奴の一人だということに。現に風間は
「良いタイミングあったら教えよう。」
と、考えているのだから。