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『君に出会った、その日から』
真夏の夕暮れ、都内のちょっと静かなカフェ。
音楽の専門学校の帰り、あなたは偶然その場所に入った。
中は落ち着いたジャズが流れ、日差しがオレンジに反射してとても綺麗だった。
「ご相席、いいですか?」
顔を上げると、そこにいたのは——
大森元貴。
あのMrs. GREEN APPLEの、大森元貴。
思わず言葉を失った。
「ごめんね、空いてなくて。すぐ出るから」
と、笑う彼。
その笑顔がテレビで見たものよりも、ずっとやさしくて、現実味がなくて——それでも、不思議と、落ち着いた。
それが、出会い。
何度か偶然が重なり、あなたと大森さんは言葉を交わすようになる。
あなたは緊張しながらも、自然体で話すように心がけた。
彼はそんなあなたの”本当の優しさ”に、どこか惹かれていった。
「君って、マメだよね。返信も丁寧だし、でもちゃんと気を遣いすぎない。なんか…安心する」
音楽のこと、日々のこと、夢のこと。
少しずつ彼の本音が聞けるようになっていく。
ある夏の日、二人で部屋にいる時、彼がふとつぶやいた。
「こんな風に、何も気にせずゆっくりできる時間って、実はあんまりなかったんだよね」
「それは…私がいるから?」
「そう。…君って、夏が似合うよね」
照れ隠しのように言ったその言葉に、ドキリとする。
彼の目はまっすぐで、優しくて、でもどこか寂しげ。
やがて、彼はあなたにこう言った。
「結婚ってさ、きっと一緒にいるための手段でしかないと思うんだ。
でも、君と一緒にいる未来を考えると、自然とその言葉が浮かぶんだよね。…運命、ってやつかな」
あなたの心が強く震えた。
だってずっと、どこかで信じていた。
「 本当に運命の人とは、どこかで交わる」って。