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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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それから2年半が経ち、アンナは2歳になった。



おしゃべりもよくするし、絵本が大好きな元気な女の子に成長してくれた。かっこよくて優しくしてくれるパパとも、大の仲良しだ。



確かにパパは、アンナを甘やかし過ぎるところもあるけど、どんなに忙しくても、家族に有り余る愛情を注いで大事にしてくれてる。



「穂乃果。今日は、アンナを連れて外食しよう。たまには料理もおやすみしたら? 毎日、頑張って美味しいご飯を作ってくれてるから」



さり気なく感謝の言葉をくれるおかげで、私はまた頑張ろうと思える。



「嬉しいけど、大丈夫? 仕事は……」



「今日は、いいんだ。ゆっくり穂乃果とアンナと過ごしたい」



「嬉しい。じゃあ、今日は外食ね。アンナのお着替えするね」



「いいよ、俺がやるから。穂乃果は自分の支度をすればいい」



「うん、ごめん。ありがとう」



悠人は、何でも器用にこなすからすごく助かる。

家族で外食だし、ちょっとだけオシャレしようかな……



そうだ、誕生日に悠人にプレゼントしてもらったワンピースを着てみよう。気に入ってるのに、まだ2回しか着ていないから。

色は薄めの派手じゃないピンク。

Aラインで、大人っぽさもあって素敵なデザインだ。



こんな風にワクワクできる時間を作って、家族サービスしてくれる悠人には心から感謝が溢れる。

車でレストランに行き、家族で仲良く外食し、楽しい時間を過ごしていたら……何だかしみじみ「私は本当に幸せなんだ」と感じられた。



悠人だけじゃなく、アンナを可愛がってくれる両親達にも感謝しなければいけない、お互いの両親達は、アンナが可愛くて仕方なく、目に入れても痛くないと言ってくれてる。そうやって、周りの助けがあって、私自身、ようやく心に少し余裕も出てきたと思う。



アンナがお昼寝した後、カットの練習ができるようにもなった。美容師をやめてからも、シャルムにいた頃、お客様が笑顔で「ありがとう」と言ってくれた時のことをずっと思い出していた。



いつかは美容師として復帰したい――それが私の夢でもあった。



今でも、練習台でカットやアレンジをしているとワクワクして楽しい。

以前の私からしたら考えられないことだけど、いつか「悠人みたいなトップスタイリストになりたい」と、ひそかに思っていた。



子育てとの両立は難しいけど、できる限りのことは頑張りたかった。

悠人も、そんな私の思いを大事にしてくれて、家族ひとりひとりにとって、どうすれば1番いいのかをずっと考えてくれていた。

始まりはクールな御曹司とのとろける様な一夜から

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