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・イヌココの死ネタです(ココ死)
・変な所あると思います
・なんでも大丈夫な方
・嘔吐表現あり
どうぞ!
イヌピー視点
……ココが死んだ、理由は通り魔に刺されたらしい
その事を知ったのは花垣から…朝、メールで教えられた
俺は信じられなかった。
ココともっと話したかった、遊びたかった、沢山喧嘩して、沢山笑い合って、沢山…沢山…
涙がポロポロと溢れ出てくる
「なんで…ポロッ…なんでココが死ななきゃなんねぇんだよ…ッ…ポロッ…死ぬなら俺で良かったじゃねぇかよッ…!!ポロポロッ」
赤音が死んだあの時も、赤音じゃなくて俺が死ねば……ッ…
今更昔の事を思ってもしょうがない、それは分かってる…でも、でも…
「赤音も…ココも失った今、俺はどうすりゃいいんだよ…?グスッ」
なぁ、ココ……今ならまだ怒らねぇから
死んだのは嘘でしたって言ってくれよ…?
…あれ?いつの間に寝てたのか……?
「ん…朝飯…ココは何食うのかな…メールで聞…ッ」
……そうだった、ココはもう… この現実を受け入れないと…そう考えてても、どうしても受け入れられない…ココ…
「う”ッ……」
やばい…吐きそう……
ダッダッダッダッ
ガチャッ
「お”ぇ”ッ…ヴ…う”ッ……ゥ”え”ッ…ぇ”ッ……オ”ゥ”ェ”ッ…」
ビチャビチャッ…
「ふ―ッ…はーッ…」
トイレに何とか間に合った…良かった…
ジャーッ…ゴポゴポッ……
「口…濯がなきゃ」
ガチャッ
〜洗面所〜
「ガラガラガラッ…ペッ」
久し振りに吐いた……珍しいな…
俺は風邪や病気にあまりならない
体質だった為、何故今、吐いたのか不思議に思う
…「こういう時にココが居れば……」
ココは頭が良かった、俺が分からない事を
なんでも知っていた、それに加え金を作る天才……
「ココにはまだまだ未来が……ッ…」
もう考えるな、考えるだけ苦しくなる
ココはきっとあっちで赤音と仲良くやっている
そう自分に言い聞かせる。
ピンポーン…
部屋に戻ろうとすると、家のドアチャイムが鳴った
「…誰だ?」
誰か来る予定なんて、無かったはずだが……
「はい」 そう言って俺はドアを開けた
タケミチ「!イヌピー君…」
「!花垣…どうした」
ドアを開けると目の前には花垣が居た
急にどうしたんだ…?頭の中に?が浮かんでいると、花垣は口を開いた
タケミチ「その…心配で、ココ君のこと…」
…あぁ、俺の事を心配して来てくれたのか
「………」
俺の事を心配して来てくれる奴が居るとは思わず、あっけらかんとしていると…
タケミチ「お邪魔しますね」
「!は?…ちょ…」
別に家には入れても良かったのだが、急に入ってこられるのは流石に焦る
タケミチ「…朝ご飯食べました?」
「いや…食べてない…」
タケミチ「食べないと倒れますよ、…俺作りますんで」
作ってくれる、という気持ちは有難いが…
「いや…大丈夫だ、さっき吐いたばかりだからお腹はあんまり空い」
タケミチ「吐いた!?早く言ってください!差し入れでゼリー持って来といたので、これ食べてください」
「あ、あぁ…ありがとう」
タケミチからゼリーを渡されると、そのゼリーの蓋を剥がした
「…ん、美味い…」
吐いた後でも、胃に負担が来ない…
ゼリーってすげぇな…
タケミチ「良かったです、それ食べたら安静にしててくださいね」
「ん」
タケミチ「じゃあ俺はこれで…」
「もう行くのか?」
タケミチ「はい、イヌピー君の顔見れて安心しましたし!」
「…分かった、気を付けろよ」
タケミチ「はい!ありがとうございました~!」
ガチャッ
…「あっ、花垣に礼言ってねぇ…」
花垣が帰って数分が経った後、礼を言ってないのに気付いた
…取り敢えずメールで礼して、今度会って恩返すか…
と、なると…やはり何か持って行った方がいいだろう…
生憎、家には礼に相応しく渡せるようなものがない…
「…買いに行くか」
花垣からのゼリーのお陰か、胃の調子が良くなった気がする、これなら行ける
買い終わったあとに花垣の家に寄って行けば…
うん、そうなると丁度いい
着替え終わり、行く準備が出来た
スマホ…財布…ガラケー…
物を忘れていないか、最終確認をし
「ん、ないな…」
忘れていない事を確認して、俺は家を出た
…買いに行くとは言ったものの、何を買って渡すか…
まっっっったく考えていなかった
取り敢えず勘で物を買うしかない…
ダメだ、全く思いつかない
…時計…そうだ、時計にしよう 急に頭に”時計”という単語が出てきた
渡すなら少し高価な物がいいと思ったが、生憎時計屋がない…
しょうがない、デパートで買うか…
俺は近くのデパートに入った
デパートの時計コーナーに来てみたはいいものの、どれにするか迷う……
「うーん…」
店員「お客様?何かお悩みでしょうか?」
俺が悩んでいると、店員と思われる人が話しかけてきた
「あ、はい…友人にプレゼントを…」
店員「成程…でしたら、この時計をオススメします、プレゼントとして買われる方が多くて いつもすぐ無くなっちゃうんですよ!」
そう言って、俺の真横にあった時計を持った
「へぇ……」
見た目としてはとても良かった、花垣の好みに合うかは分からないが…
「分かりました、これ買います」
店員「ありがとうございます!1万円となります!」
「ん…」
店員「プレゼント用と言うことなので、箱に入れておきますね ありがとうございました!」
「あ…ペコリ」
何だか結婚指輪を入れそうな箱に時計を入れられた、何か俺が告白するみたいだな…
まぁでも、無料でこの箱貰えるなら有難いと思おう。
腕時計の入った箱を持ってきたカバンに入れる
花垣に渡す物は買った、後は花垣の家に行くだけだな
そう言って俺はデパートを出た
何故だろう やはりココが横に居ないからか?
顔が上を向けない、何時もなら一緒に話しながら歩いて…ずっと上を向いていたのに
今は下しか向けない
嗚呼、やっぱり俺にはココが必要なんだ
また、ココに会いたいなぁ…
何度も何度も考えるな、考えるな
そう思っていても どうしても考えてしまう
もう認めろよ、いい加減……そう思い、顔を上げた瞬間
??「危ない…ッ!!!」
背中を押された それも…聞き覚えのある声……
どうやら、俺の歩いている所に車が突っ込んで来たらしい
周りの人は皆慌てて
人「君大丈夫かい!?怪我は…!?」
「だ、大丈夫です…」
人「取り敢えず警察を…!」
「ごめんなさい、俺ちょっと急いでるので…」
そう言い、俺は立ち 走る
ダッダッダッダッ
「はぁ…はぁ…あの声…あの声は絶対にそうだ…」
俺は人気の居ない路地裏に走った
「ッ……!!!!!!!!!!」
見覚えのある癖のある髪、つり目、そして服……
「ココ………??ポロッ」
ココ「ッ…イヌピー…」
「ココ…なのか…?」
ココ「…あぁ、そうだよ」
ただ ココに出逢えた、それが嬉しくて堪らなかった
ココ「どうだ?そっちは、元気してるか?」
「…全く、お前が死んだって聞いて元気なんか湧いてこねぇよ…でも、お前 死んでなかったんだな…?」
ココ「……いや、生きてはねぇよ」
「は…?」
ココは何を言ってるんだ……??だって生きてなきゃこんな所に…ッ
ココ「お前が心配でさ、お前の事ずっと見てた」
「…は……?」
全く理解が出来ない、ここに居る筈なのに死んでいて……ずっと見ていた…?
「お前…何言って…」
ココ「そのまんまの意味、俺はちゃんと死んでる」
…って…事は…
「……ならお前…いつか…」
ココ「そ、いつか消える」
「……ッ……ポロポロ…」
ココ「泣くなよw……俺だって、俺だってお前と……」
ギュッ
ココ「ッ!」
「なぁ、ココ 俺さ お前が死んじまってから、ずっと辛かった、もう俺の横にお前が居なくなるって考えるのすら嫌で…またお前と
笑い合って、抱きしめたかった…ッ グスッ」
俺はココを抱きしめて、言いたかった事を全部言った
ココ「……」
「またココと…逢えるなんて…思ってなくて……ッ!!」
ココ「…うん…うん…ポロッ」
ココは、泣きながら頷いて話を聞いてくれた
俺もそっちに行きたい…ココと一緒に…
「なぁ…ココ…俺もそっちに行っちゃ…ッ」
ココ「それはダメだ!!!!」
「ビクッ…」
とても優しく聞いてくれていたからか、急なココの大きな声に驚き、肩をピクリと動かす
ココ「お前は…お前は来ちゃダメなんだよ、絶対に来るな…!!」
「でも…俺…ココが居なきゃ…」
ダメ、そう言おうとした瞬間
ココ「…あ」
ココの身体が消えていっている事に気付いた
ココ「悪ぃ、もう時間そうw」
「ココ…?嘘だよな…?なぁ…ッ!?」
ココ「嘘じゃねぇよ…ちゃんと言ったじゃねぇか いつか消えるって」
「俺もうちょっとココと居てぇよ…折角また逢えたのに……グスッ」
もっとココと居たい、まだ話し足りない もっともっともっともっと……もっとココと話したいのに…ッ!!!
ココ「お前が強くなんねぇと俺、安心してアッチに行けないんだけど」
「ッ……でも…っ!」
ココ「イヌピー、最期の我儘 聞いて欲しい」
「…?」
ココ「最期に……最期にもう1回 ギュッて抱き締めて」
「…っ…ギュッッ」
ココ「…ん……これで…大丈夫…イヌピー、もうクヨクヨすんなよ…ニコッ」
ココ「じゃあな!!」
そう言うと、ココの身体は完全に消えてしまった
「……」
俺、ココと出逢えて良かったと思ってる。
横を歩いてくれて、一緒に笑ってくれて、護ってくれて
“有難う”
ココ、俺もう 下向かないから 俺…ココの為に 強くなるから
そこで見守ってて___________
コメント
15件
3…3000…?3000…!?!? ありがとうございます😭
ちょっと待っていいねエグくない?
待って…ほんとに泣く…ほんとに最高…ほんとに好き…