7. 拗ねた入野と江口のいたずら
ある日、声優の仕事が終わった後、神谷浩史と福山潤が一緒にいるところに、入野自由と江口拓也も加わった。みんなで軽くおしゃべりしている中、神谷が入野をからかうように言った。
神谷「おい、自由。お前、なんか最近ますます子供っぽくなったんじゃないか?」
神谷はちょっとした冗談を言ったつもりだったが、入野はそれを真に受けて、すぐに顔を赤らめた。
入野「は? そんなことないし…」
入野は目を逸らしながら反論するが、福山もその言葉に乗っかる。
福山「確かに、最近お前、ちょっと甘えてるとこ増えたよな。」
福山はニヤリと笑いながら言うと、入野はますます顔を赤くして、唇を引き結んだ。
入野「うるさい! 別に甘えてないし、子供っぽくないし!」
入野は少し拗ねたように声を上げ、ふいと体を反らせる。その様子に江口は少し驚き、入野をじっと見つめた。
江口「ちょっ、自由くん、そんなに拗ねないでよ。」
江口が冗談交じりに言ったが、入野は顔をそむけて返事をしない。江口は少し心配そうに近づくと、入野の頬をツンっと指で触れた。
江口「なんだよ、そんなに拗ねて…。可愛いな。」
江口のその言葉に、入野は「違う!」と声を上げ、顔を真っ赤にして江口を睨みつけた。
入野「触るなって言ってるだろ、バカ!」
入野は一気に怒りがこみ上げ、さらに江口の手を振り払おうとした。
しかし、江口はまったく気にせずににっこりと笑って、再び入野のほっぺをツンっと触った。
江口「だって、自由くん、子供っぽいから、ツンツンしたくなっちゃうんだよ。」
江口の無邪気な言葉に、入野は思わず眉をひそめて言った。
入野「…もう! 本当に触るな!」
顔を赤くした入野は、江口の手を振り払うことなく、少しだけ拗ねた表情で肩をすくめた。
入野「俺、子供っぽくないし。もう、二度とそんなこと言わないでよ…」
入野はそっぽを向き、しばらく黙っていた。
その姿に、神谷と福山はクスクスと笑っている。江口はその笑いを横目で見ながら、少し照れくさい顔をした。
江口「ねぇ、自由くん、そんなに拗ねないでよ。俺が悪かったからさ。」
江口は少し反省したように言ったが、入野はまだ顔を赤くしたまま、口をつぐんでいた。
江口「でも、ほんとに可愛いよね。自由くんが拗ねてる姿、なんかもう…。」
江口はまた少しおどけた感じで言ったが、その言葉に入野は顔を真っ赤にしながら、手で顔を覆う。
入野「うるさい! もう、勝手にしろ!」
入野はそれだけ言うと、再び小さな声でブツブツとつぶやきながら、足を速めて歩き始めた。
江口はその後ろ姿を見ながら、クスクスと笑っている。
江口「ほんとに可愛いな、自由くん。」
小さく呟くと、神谷が隣で言った。
神谷「お前、あんま自由をいじめるなよ。可愛いんだから、ちゃんとケアしてやれよ?」
江口「わかってるよ。」
江口はニヤリと笑いながら、入野の背中を見守った。
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