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キルアの嫉妬
午後。
街の依頼掲示板前。
クラピカとレオリオが依頼を確認している。
「護衛任務か……安全そうだな。」
「報酬も悪くない。」
ゴンは元気いっぱい。
「よし!やろう!」
キルアは、×××をちらっと見る。
「……体、平気か?」
「……うん……大丈夫……」
少し、無理して笑う。
依頼主は、若い商人だった。
「護衛、ありがとう。助かるよ。」
にこやか。
人当たりがいい。
……良すぎる。
移動中。
商人は、やたら×××に話しかける。
「君、強いんだって?」
「綺麗だしさ。」
「ハンター向いてるよ。」
キルアの機嫌が、みるみる悪くなる。
(……近い……)
(……馴れ馴れしすぎ……)
ゴン「ねえキルア、顔怖いよ?」
「うるせぇ。」
商人は、さらに距離を詰める。
「終わったら、飯でも――」
「……必要ないです……」
×××がやんわり断る。
でも。
商人、諦めない。
「遠慮しなくて――」
その瞬間。
キルアが間に割って入った。
「……仕事中だ。」
低い声。
殺気すれすれ。
商人がたじろぐ。
「す、すまない……」
夜。
野営地。
焚き火のそば。
×××は、少し落ち込んでいた。
(……私……キルア……怒ってる……?)
勇気を出して近づく。
「……キルア……?」
「……何。」
そっけない。
胸が痛む。
「……さっき……ごめん……」
「……別に。」
嘘。
明らかに。
沈黙。
重い。
×××は、俯いて言う。
「……私……迷惑……だった……?」
キルアは、はっとする。
「……は?」
「……一緒にいると……危ないし……」
「……旅団のことも……」
「……私……足手まとい……」
キルアの顔が、歪む。
「……何で……そうなるんだよ……」
立ち上がる。
「……俺が……誰のために……」
言葉を止める。
拳を握る。
「……もういい。」
背を向ける。
その背中が、遠く感じる。
×××は、耐えきれず泣き出した。
「……ごめん……」
「……私……怖くて……」
「……また……失うのが……」
森の奥に走る。
ゴンが慌てる。
「×××!?」
キルアは、舌打ち。
「……クソ……」
走り出す。
月明かりの下。
×××は、大きな木の根元に座り込んでいた。
膝を抱えて、震えている。
キルアは、そっと近づく。
「……バカ。」
「……なんで……一人で……」
×××は、涙まみれ。
「……嫌われたかと……」
「……思った……」
キルアは、目を見開く。
「……嫌うわけねぇだろ……」
しゃがみ込む。
視線を合わせる。
「……俺が……怒ってたのは……」
「……お前が……誰かに取られそうで……」
「……怖かったからだ。」
赤面。
×××「……え……」
「……独占欲……強いんだよ……俺……」
正直すぎる告白。
「……それに……」
声が低くなる。
「……お前が……自分を安売りするみたいに……思うのが……嫌だった。」
×××は、息を呑む。
「……私……そんな……」
「してる。」
優しく、でも真剣。
「……自分の価値……分かってねぇ。」
キルアは、そっと彼女の額に額を当てる。
「……俺にとって……お前は……」
「……失いたくない人だ。」
沈黙。
風の音。
鼓動。
×××は、震える声で言う。
「……私も……」
「……キルア……失うの……怖い……」
キルアは、微笑んだ。
「……じゃあ……一緒に……怖がろうぜ。」
手を差し出す。
×××は、ぎゅっと握る。
「……うん……」
遠くで。
ゴンが、クラピカに囁く。
「ねえ……あれ……告白じゃない?」
クラピカ「……ほぼ、な。」
レオリオ「青春だな……」
to be continued…