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次の日になって、バーベキューには結局チームのほぼ全員が参加出来るようになり、仕事も早めに切り上げられるよう、みんな全力で頑張っていた。
バーベキュー…すごく待ち遠しい。
このメンバーで食事をするのは久しぶりだな。
でも…
朋也さんは何も言わないけど、本当にお父さんは大丈夫だったのかな?
ちょっと不安はあるけど…
『本宮さん。今日、すごく楽しみにしてます』
私の横で、朋也さんが菜々子先輩に話しかけられている。
『ああ…ありがとう』
『社長宅にお邪魔出来るなんて光栄です』
菜々子先輩、本当に嬉しそう。
朋也さんの横に並んでる菜々子先輩…
何度も思うけど、本当に2人とも素敵だ。
一弥先輩と菜々子先輩よりも…お似合いかも知れない。
映画のヒーローとヒロインみたい。
それにしても、本当に菜々子先輩って綺麗だな…
また変なこと考えてる…
私って本当にネガティブだ。
そんなこと今考えても仕方ないのに。
気持ちを切り替えて仕事、頑張ろう。
私は、無理やりポジティブな自分にシフトチェンジした。
いよいよCM撮影が始まる。
私達がチームで手がける商品が、世の中に出る前はすごくワクワクする。
と、同時に緊張もするんだけど。
売れるか売れないかそれは大きな違いだし、文映堂の信用問題にも関わるから。
だからこそ私達は、話題性のあるCMになるよう念入りに打ち合わせを重ねて作品を作っている。
今回はシンプル4の人気も手伝って、きっと良いCMになるよ。
お菓子も売れる。
みんな、そう信じて頑張ってる。
そして、いよいよ夜になり、私達は朋也さんの自宅に向かうことになった。
朋也さんの気遣いで、会社から自宅まで車でのお迎えがあった。
すごく有難い。
帰りもそれぞれの家まで送ってくれるらしいし。
今日は朋也さんの歓迎会なのに、私達がずいぶん甘えてしまってる。
車が、朋也さんの自宅の前に止まった。
車を降りて、私はまず目の前に佇む立派な門に驚いた。
左右に木々が植えられ、ライトアップされている。
外国のセレブの家みたいだ。
思わずみんな声をあげている。
自動で門が開くと、そこにとてつもなく立派で素敵なお屋敷が建っていた。
3階建てで、本当に高級ホテルのようなおもむきがある。
やはり下からライトアップされ、窓にも明かりが灯って…なんだかとても幻想的だ。
都会のネオンとは違う上品で優しい光。
『綺麗…』
思わずため息と共に言葉がこぼれた。
玄関というにはあまりにも広すぎる場所を通り、そのままらせん状になった階段を上がり、屋上に案内された。
そこから見える景色もとても綺麗で、少し高台に立っているせいか、遠くの夜景を楽しむことが出来た。
広い屋上には、バーベキューの用意がされていて、シェフの姿もあった。
『みなさん、ようこそ。特に何もないですが、シェフの料理を楽しんでもらえたら』