〜
「げほっ…かっ…お、かぁさっ…」
「…ごめんね…ごめんね翔太…でもね…」
「貴方なんか産まれなければあの人はいてくれたはずなのに…!」
〜
「っ……!」
また、見てしまった。
あのころの夢を。
「……はぁ…」
ずっと蘇る嫌な夢は、俺の責任…ではあるのかもしれない。
俺が産まれた少しあとに父は家を出て行き、母はその衝撃で精神的にきてしまった。
母が俺にいつも言っていた言葉は
「貴方なんか産まれなければ。」
そう言われ続けてきた。
そしてその一年後には、母は死んでしまった。
「…………っ」
コンコン…
「……はい、」
ガチャ…
「…………翔太」
「…涼太」
「……また、嫌な夢を見たの?」
「うん…また…夢でお母さんが…」
「……そっか…」
この人は宮舘涼太。俺と一緒に住んでくれている同居人の1人だ。
いま、俺を含め3人で一緒の場所に住んでいる。
「……佐久間は…?」
「お昼ご飯と夜ご飯の買い出しに出てくれたよ。」
「そっか…ねぇ涼太」
「ん?」
「やっぱ俺って…産まれちゃダメだったの?」
「…そんなわけないじゃん。」
「……………」
next
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!