「宅配でーす。」
老婆が玄関を開けると宅配業者に扮した男が銃を突きつけた。
「何なのあなた!」
「大人くしてろ。」老婆の口をタオルで巻いて結束バンドで腕を椅子に括り付けて物色し出した。
「昨晩尾上美智子さん85歳が宅配業者に扮した男に銃を突きつけられ結束バンドで椅子に括り付けられ男は現金およそ8万円を盗すみ逃走しました。」
幸範は険しい顔でテレビを見ていた。
「闇バイトでしょうか。」
「坂崎被害者の女性宅に行くぞ。」二人は美智子の自宅を訪ねた。
「神奈川県警の者ですお怪我はありませんか?」
「開けた私が迂闊でした。」
落ち込む美智子の肩を純は抱き寄せて宥めた。
「犯人の特徴覚えますか?」
「20代ぐらいの若人でした。」
幸範はメモをとった。
「あの婆さんこんなに大金持ってたわ。」
「やるじゃんお前。」男は仲間に自慢気に盗んだ8万円を机に置いて見せた。
「守谷さん私見回りしてきます。」
「お前一人じゃ危ないよ。」
純は首を横に振り
「すぐに戻ってきますから。」と言って去って行った。
心配なので後を追った。
純が見回りを開始すると若い男が住宅街に入って行くを見かけ尾行した。慎重に身を潜め様子を見た。しかしバレたのか逃走した。
「待ちなさい!」
「クソッ。」純にナイフで襲いかかるがラインダンスで鍛え上げた足で払い除けて男に馬乗りになって手錠をかけた。
「あなた昨日犯人の仲間ね。」
「そうだよ。」呆気なく白状した。
「こちら坂崎男を逮捕しました。」
「鷹宮だ坂崎良くやった。」
二人は署に戻り取り調べをした。
「あなたの残りのお仲間は何処?」
「知らねぇよ。」白を切る男に
鷹宮は「惚けるなよ!」と一喝した。
幸範も後から取り調べ室に入ってきて「残念なお知らせだお前の仲間は今別の取り調べ室に居る。」と告げた。
「誰に指示されてやったの?」
「黒豹だよ奴はまだアジトに居るはずだ。」男の証言を確かめに二人はアジトに向かった。
「リーダーサツがこっちに来ている!」
「慌てるな車に乗り込め。」
黒豹達が車に乗り込もうとした瞬間純は発砲した。
「動かないで黒豹。」
「お前の仲間が洗いざらい吐いたよ。」黒豹達は二人に殴りにかかったがかわされ押さえられた。
「あなた達を逮捕する。」
「俺達の計画が…。」
二人は黒豹達をパトカーに乗せて走った。
「お前ら弱い人達を虐めて楽しいか?」
「みっちり話して貰うわよ。」
まるでヘビに睨まれた蛙のように怯えていた。