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「なぁ、アイス奢ってくんね!」
「自分で買えゴミめ」
「ひでー言い様だな」
あー、イライラする。こいつはいつまでこんな餓鬼みたいなことすんだよ。俺はコイツの奴隷じゃないんだ。自分でどうにかしろよって思うけどどうせ言っても馬鹿だからわからない。
コイツ、いつからこんなだっけ
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7月中旬。とにかく暑い。外に出たくない。 出たくないのにまた内山が家のチャイムを鳴らしに来た。
内山とは昔からの友達、幼馴染だ。産まれた時から一緒だったか幼稚園からかは忘れたが、付き合いは誰よりも長い。昔はこんな鬱陶しくなかった。むしろ俺より大人しかった。だが今なんて逆だ。めちゃくちゃ五月蝿い。正に蝉だ。
そんなことは置いておいて、こんな暑い中遊ぶなんて真っ平御免だ。遊ぶのは流石嫌だと思い、断るためにモニターの前に立つ。
「おい内山……」
「なぁおい!例の店のアイスでライムのやつ出たぞ!!えぐい!行くぞ馬鹿野郎!!」
(……マジだるいて)
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「いや〜ほんとにこの店のアイスはうめぇな〜」
「お前ガチ次呼び出してきたらぶちのめす」
「お前さんもブチギレといて結局今やん」
「だっっる」
わざわざ駅の近くまでチャリを走らせた。この辺は少し田舎っぽく、バス停が少ないから自転車で行くしかない。その時俺ら2人は頭皮から足先まで大量の水を垂らした。そこまでして行きてぇのかよッ!!って思ったがもう考えるのも疲れてくる。
「はー、もうアイス買うためだけに家から出すの勘弁して」
俺は内山に言った。だが、そんなのも聞かずにただひたすらに2段のアイスを頬張っている。コイツは本当何がしたいんだろう。そう考えながら、自分もキラキラと光るアイスを頬張った。