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視点🐼
地下帝国――第7セクター・第一区画。
ここは帝国内でも比較的安定した区画のひとつで、主要な訓練施設や学校が集中している。
地上奪還を目指す“対怪物軍組織”の卵たちが、今日も汗を流している場所だ。
地下の天井は高く、そこには魔導灯が張り巡らされている。
朝でも昼でも、人工的な光が一定の明るさを保ち続けているこの街では、「時間の感覚」を持つことが難しい。
それでも、俺は胸の内に夢を抱えて走っていた。
静かな資料室で読んだ、あの言葉。
「導き手あらわれずば、現世は開かれぬ」
導き手?が何かは分からないけど空を見るには
「だったら、まず仲間集めだ!」
勢いよく拳を握る。だが、すぐに立ち止まって困った顔。
「……で、どこにいんの?」
考えた末、俺は第一区画の人通りの多い通り――“中央連絡街道”と呼ばれる広場へ向かった。
人の噂を聞くならここが一番(らしい!よくわかんないけど!)。情報屋?までは行かずとも、モブの噂話を拾えるはずだ。
そして、案の定――
A「なぁ知ってるか?今話題の“炎の斧使い”!」
B「知ってる!訓練施設で、ずぅ〜っと斧を振ってる彼奴!」
「同級生の中で一番強くなって、
一回り年上の先輩さえも倒したんだって。」
B「でも強くなりすぎたせいで、
気づけば周りには誰も近寄らなくなって――
その寂しさだけが、炎の奥でずっと燃えているらしい。」
B「第七セクターでは有名だよ。
怒らせると、二分後には灰になるって。」
俺の耳がぴくりと動く。
「炎の……斧使い……?」
強そう!かっこいい!!
「よっし、会いに行くしかないっしょ!」
思い立ったら即行動!
“第一魔法訓練施設”の裏手に回り、ひと気の少ない場所に身を隠す。
施設の中には入れないから、待ち伏せするしかない。
数十分後。
重たそうな斧を片手に担いだ、長身の少年が施設の扉から出てきた。
茶髪の癖っ毛、青い目、たれ目気味の柔らかい顔つき。
だけどその表情には、凛とした光が宿っていた。
白いヘッドフォンを首にかけ、体格は大人びていて――何より、その背中に滲んでいた熱が本物だった。
「あれが……!」
俺はそっと立ち上がり、駆け寄った。
「ちょっと待って!!」
思ったより大きくなった声に、少年が立ち止まる。
怪訝そうに振り返る彼に向かって、祐希は満面の笑みで叫んだ。
「一緒に、空を見よう!」
「……は?」
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「いやぁ~ごめんごめん!変な宗教勧誘かと思って!」
「酷い目にあった…………!」
くしゃみが出てなきゃ今頃首チョンパだった……!
「出会っていきなり斧を振り出すなんて!」
「キミはキミで宗教勧誘したけどね」
失敗しちゃったな!なんて笑い転げてる目の前の奴が噂の斧使いなんて信じられない。
「あぁ〜笑った笑った!でぇ?なんだっけ、空ぁ?」
「そうそれ!あの御伽噺の!」
「……アハハハ!空って教科書に載ってるあれでしょ!御伽噺って…アハハハ!」
斧の少年は一瞬きょとんとしたあと、大袈裟に笑い始めた。
「キミが見たのってあれでしょ?子供向けに書かれた!」
俺が見た歴史書を子供向けの絵本と馬鹿にする彼をみてると今までの自分の行いが恥ずかしくなってくる。
斧を肩に乗せ直すと、彼は言った。
「俺は古田瑠久。13歳。斧使いで、炎属性。よろしく、ちっこい勇者くん。」
「………えっ?」
急に自己紹介をした彼。その顔にはまだ小馬鹿にしている表情が残っている。
「勇者くんは自己紹介もできないのかな?中身までちっこいか!」
「中村祐希、10歳!氷属性!ちっこい言うなぁ!」
自己紹介を終え、やっぱり無理かと思い別を当たろうと席を立つ。
「…ちょちょ!まってよ!乗る!その案乗るから!」
急いで立ち上がりその場で。
瑠久はその場でうなずいた。
「いいよ、祐希。お前の“空”に、付き合ってやる。」
「何カッコつけてんの?」
「えぇ?かっこいいって?ありがとう!」
「はぁ〜〜〜〜」
頭を抱えそうになった。いかんいかん。瑠久のペースに呑まれるな?
「じゃあさ、渾名決めよう! チームに入ったら、みんな呼び名いるでしょ?」
「は? 俺、名前あるんだけど?」
「祐希ってちょっと言いづらいんだよね〜。じゃあ、えーと……ゆき?いや、違うな……ゆう、……」
「それもう別人じゃん」
「うーん……あ!nakamu!」
「えぇ?中村呼びと変わんないじゃん」
「響き!ノリ!あと苗字呼びじゃなんか距離感あるし!」
「まぁいいけどさぁ」
「僕はBroooockって呼んで!」
瑠久――いや、Broooockは楽しそうに笑いながら拳を突き出してきた。
俺は拳を作りその手にコツンとくっつけた。
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名前 古田 瑠久(ふるた るく)
年齢 13歳(19歳)
ポジション アタッカー
武器 斧
魔法 炎
身長178cm