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ピピ、ピピ───
ブザー音を聞いて、 体温計をかかげる。
表示は『38.5℃』。完全に熱だ。昨日の夜から倦怠感を感じてはいたが、まさか熱だとは。そうだ、高校に連絡を入れなければ。一人暮らしはこういうところが面倒だ。石のように重い体を起こしてベッドサイドのスマホに手を伸ばし、電話をかける。幸い喉の痛みはないので、特に何事もなくスムーズに終わった。
ふぅ、とため息をついてベッドに体を放り出す。今日一日暇になってしまった。いつもの騒がしい教室に、俺はいないのだ。
なんだか物悲しくなり、笑顔の親友の顔を思い浮かべる。「みなと」と名を口にすると思いが抑えきれなくなり、視界がぼやけてくる。風邪のときはメンタルが弱くなるというのは本当らしい。…もし今会いに来てくれたら、なんて。思考するままに意識は眠りへと沈んでいった。
ピンポーン…
控えめに一回、間隔をあけてもう一回、インターホンが鳴る。その音に徐々に夢から現実へと引き戻されていく。ぼんやりとした意識で時計に目をやればすでに午後6時をまわっていた。んん、と唸りながら起き上がり、誰だとドアモニターを確認する。
細くてふわふわの艶やかな金髪。海よりも深い青に、銀粉の混じったような双眸。
──みなとだ。
どくん、と心臓が高鳴る。半分くらい言うことをきかない体を叱咤し、玄関へと走り出した。すぐに転んでしまい、ほとんど這うようになってしまったが、ドアハンドルに手をかけて体重をかける。かちゃり、とあっけなく扉は開く。
「あ…翔? もしかして起こした?ごめん」
そこにはビニールのレジ袋を左手に携えたみなとが立っていた。浮かべている笑みはいつもの太陽みたいな輝かしいものではなく、どことなく不安げな、けれど優しいもので。
「風邪って聞いて、何か力になれればいいなって思ったんだけど…」
一人暮らしだから心配で、とみなとは続ける。
「とりあえずこのままも何だし、中入るよ。」
「わ、あ!?」
みなとは家の中に入り、扉を閉じようとする。と、俺はぐらり、と眩暈がして大きく体勢を崩してしまう。目を瞑り、来るであろう衝撃に耐えようとする。…が、ふわり、と体をなにかに包み込まれた。
「大丈夫!? ふらふらなの、気づいてなかった、ごめん。このままベッドまで運ぶね。」
そう言って、体を姫抱きの体勢で抱えられる。羞恥心は微塵も湧かなかった。その代わりになんだか顔があつくなった気がした。ふかふかのベッドに体を預けて、安心する。一人ではなく、みなとがそばにいて介抱してくれるのだ。
「色々持ってきたよ。そうだ、水分は摂った?」
言いながら、テキパキとした手つきで額にひんやりした冷たいものを貼られる。少し驚いたが、熱に浮かされた体には心地よい。そのまま、飲める?とペットボトルの蓋の開いた水を手渡される。