テラーノベル
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「はぁ…はぁ…やだ、しにたくないよぉ…」
町中を走って逃げ回りながら,そう呟く琉華。彼女は、彼女にとっては、この“誰もいない”街で、親にも捨てられ、生死を彷徨う瀬戸際の日だってあるくらいだ。
「うわっ!!」
琉華は、足につまづき、転んでしまった。
「いたぁ…ぃ」
彼女は、まだ、5歳。そんな若い時に、親に捨てられ、町中を走って逃げているのだ。
辛い
悲しい
そんな感情しか無い琉華。
嬉しい
楽しい
そんな感情なんか、琉華には無い。ましてや、
なんて、琉華にはなかった。
「あ…見つかっちゃう…どうしよう…また殴られる…?」
そう。琉華は、“珍しい”普通の人間なので、実験、いわゆる、‘人体実験’をされている。
「居たぞ!!毛先がピンクの女が!!」
「捕まえろー!!!」
琉華は、こう思った。
(なんで、るかだけ、‘’普通”なの?なんでるかだけ、髪の毛の先がぴんくなの?なんで…るかだけ?)
自分を責めてしまう。どうしてこんなにも
どうしてこんな
なんで,
「どうしてるかは」
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