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※ sxxn 紫赤
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例 🍍→赤、赫
赤 視点
俺といるまはずっと幼馴染で、
ずっと友達で_、
紫 「なつー」
赤 「ん?」
昼休み
貴方の声が俺の名前を呼ぶ
紫 「今日の放課後さ、ここ行かん?」
そう言いスマホを渡してくる
赤 「えー美味しそうなパンケーキ屋じゃん」
紫 「だろ?」
紫 「なつ好きそーだなーって思ってさ」
俺の肩から顔を出す貴方
喋るたびに息がかかってきてくすぐったい
紫 「今日部活ないっしょ?」
紫 「だから一緒行こ 笑」
赤 「ん 笑」
すき
だいすき
つきあいたい
なんてね、
わかってるよ
付き合えないって
告白する勇気なんてないし
いるまは男となんて付き合えないんでしょ
だから、
せめて、
友達として、貴方の隣に居させて
紫 「意外とお腹いっぱいなったなー 笑」
赤 「んな 笑」
赤 「夜飯、入るかな」
紫 「んじゃあ、ちょっくら散歩でもしながら帰りますか 笑」
赤 「ええー、早く帰りたい」
紫 「はいはーい歩きますよー」
赤 「だるー、笑」
と言いつつも
俺の頬は緩んでいて
まだ貴方といれるのが嬉しくて
紫 「なつ」
赤 「何」
お互いの顔なんて見ずに、人の少ない道を歩きながら話す
なんだか、嫌な予感がした
紫 「俺さ、っ」
歩みを止めて、こちらを向き話す
紫 「なつのこと、」
紫 「好き」
時間が止まったような気がした
紫 「ずっと前から、好きだった、」
硬直している俺のことなんか
気にせずに話し続ける貴方
紫 「だから、付き合って欲しい、」
俺の瞳を捕まえて、離さない その瞳がずるい
「 俺も 」、「 好き 」
少し気を緩めたら口から溢れてきそうな言葉たち
でも、貴方には、女性と付き合って、結婚して、
普通の幸せを手に入れて欲しい
だから俺はとびっきりの嘘をつく
赤 「…俺は、いるまのこと、好きじゃないから、」
赤 「付き合えない、」
言っている途中で貴方の顔がモザイクで覆われた
目頭が熱くなった
声が出しづらくなった
最近は寒いから、きっと風邪でも引いたのだろう
今日は早く帰って、早く寝よう
紫 「嘘つき、」
赤 「…なんのこと」
もう貴方の顔が見えない
貴方に見られたくない
だから背を向ける
でも貴方はずるいから、そんな俺の腕を引っ張って俺と目を合わせる
赤 「離して」
紫 「無理」
赤 「なんで」
紫 「ここで手離したら、もう二度と なつとまともに話せない気がするから」
なにそれ、
赤 「…、いるまとは付き合えないってば、」
紫 「幼馴染舐めんな」
紫 「お前が嘘つく時の癖なんて分かってんだよ」
赤 「嘘なんて、ついてないし」
紫 「なぁ、」
赤 「うるさい、」
紫 「なつ、」
赤 「話しかけないで、っ」
紫 「…なつ」
たったの二文字なのに
太陽よりもあったかくて、 優しい声で発するその音が、昔から大好きだった
…ずるいよ
そんな声で呼ばれたら
そんな目で見られたら
赤 「おれも、っ すき、」
赤 「すき、っ だいすきっ、( 泣」
紫 「うん、俺も」
貴方に抱きついたまんま泣いたから
貴方の肩は濡れちゃった
それでも嫌な顔一つせず
俺の背中をさすってくれた
赤 「こんな俺でよければ、っ( ゞ」
赤 「付き合ってくださいっ、( ゞ」
可愛さの欠片もない
涙と鼻水でぐちゃぐちゃの顔での 告白台詞
紫 「こんなとか言うなよ」
紫 「俺はお前が良いって言ってんの、笑」
そう言い、また強く抱きしめてくれた
その行動にまた俺の涙は止まらなくなる
やっと言えた
大好きだよ、いるま
もうすっかり暗い18時32分
大好きな彼氏の顔も見れないくらい
11月ということもあり、薄い制服じゃそれなりに寒い
紫 「もう暗いなー」
いつもと変わらないテンションで語りかけてくる
でも、貴方のその手はまだ俺の手を掴んでいた
手を繋いでいる と言ったら少し違うが
俺の手は貴方の少し大きな手に包まれている
寒さなんてへっちゃらになっちゃうくらい
俺の体は暖かくなった
貴方の手と触れている手から
手首、腕、胴体へと広がっていく温もり
この温もりはきっと幸せの証