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キャラ設定
鐘本快音(かねもとかいと)「」 中学2年生 吹奏楽部所属。楽器はトランペット。
実は音楽オタクで無表情。あまり目立ちたがらない。
なのになぜトランペットをやっているのかは謎。
路地裏で喧嘩を売っている噂も?
安田壮一(やすだそういち)『』 中学2年生 吹奏楽部所属。楽器はホルン。
音楽オタクでとても元気。自称陰キャの陽キャ。
みんなに愛されている。なんかいつも楽しそう。
たまに発狂している。情緒不安定
――― これは人がかわるとき
・・・ これは場面が変わるとき
謎なテンションで書いてるので意味不明なことがあると思います…
『ねぇ、そろそろ話してよ~!』
またこいつかよ。…あ、どうも。快音です。俺は嫌いな人がいます。そして今、その人に絶賛話しかけられています。
『ねぇー!快音!!全然ボクと話してくれないじゃんかー!同じ部活なのにさ!!しかも同じクラスになれたんだしさ~——』
こいつは安田壮一。よく話しかけてくる鬱陶しい人。そしてたくさん喋る。
自分が人気者だから、俺ともすぐに仲良くなれるだろうって気でいるんだろうな。きっと。
っていうか、なんでこいつは俺に話しかけてくるんだ?
俺は、路地裏で喧嘩売ってるとか、怒らせたら骨が折れるなんて噂をされているらしい。
みんなは本人にばれないようにコソコソ言っているが俺は知っている。
…事実無根だが、まぁ、見た目とか、話し方、目付きでそう思われるのだろう。
そう思われてる俺に話しかけているなんて…噂をそんなに知らない、とか?
『快音~!!』
はぁ、鬱陶しい。中学2年生になって同じクラスになってからずっとこれ。約1か月。
よくここまであきらめずにいられるよな…。謎すぎる。
最近はもう返事したほうが楽なのでは?とは思うけど、返事したらしたでまためんどくさいことになりそう。
そろそろあきらめてくれるだろう。
『快音~??』
トントンと肩をたたかれる。
「触んな。」
『無視!?快音~!!!』
今後は肩を持って体を前後にグワン、グワン、と揺らした。三半規管が弱すぎるせいか物凄く酔った。
「…チッ勝手に体触んなっつったよな!?」
本当に許さない。なんだよ、こいつ。
『うわっ舌打ち!?ひどくない!?』
「ひどくない。舌打ちされてとーぜんだと思ってくださーい」
『~~~~!』
なんか怒ってる。まあいいや。寝よ、疲れた。俺は一人がいいのに何で話しかけてくるのか、仲良くなったら最後、きっと陽キャグループの集団に無理やり行かされることになる。それはごめんだ。
・・・
『と~…いと~?おー…起きて~快音?』
ん?…俺、寝てた?
「ん~…おはよぉ…」
無意識に声がでる。
『おはよー快音♪』
楽しそうな、ご機嫌な声で壮一がそういってきた。壮一…?はぁ!?
「な、なんでお前がここにいるんだよっ?」
とっさに出た言葉がこれだった。でも、ここにいるのは当たり前じゃないか。俺と壮一同じクラスなんだし。
あ、でも今の時間…15時55分…じゅうごじ…え…5,6限全部寝てた⁉先生くらい起こしてくれたっていいのに。
というか、この時間ならみんな部活か帰宅だよな?今日は部活ないから壮一は帰ってるはずでは?
『快音?おーい!快音!聞いてる?!』
俺は壮一に呼ばれていたらしい。ん?と、適当に返事を返した。
『返事適当過ぎない!?あとさ、3分くらいで部活始まるよ!!』
「へー…??」
ん?あれ?今日部活だっけ…。やばいじゃん。
『どうしたの~快音?』
「ん?えっ…いや、え?」
俺はずっと動揺していた。
『快音~急いでー!!…もしかして今日部活ないって思ってた?今日水曜日だよ?』
あれ、今日水曜日?昨日って火曜日?でも、学校は昨日が週の初めだったよな…?
あ、月曜日祝日だったじゃん。
忘れてた。壮一はあれ、図星~?ほら、急いで!!早くいくよ!!などと言っている。
壮一に引っ張られ、部室につく。壮一は先輩たちに『快音回収してきました~!』と大声で言っている。回収って、俺の扱い雑すぎねぇか?
始礼が終わり、楽器をとってくる。
クラスじゃ陰キャの中でも陰キャと自覚している俺がトランペットを吹いていると考えると、俺でも不思議だと感じる。
しかも赤いケース。なぜこんなに目立つようなケースにしたのか、目立つ楽器を選んだのかは自分でも謎。
ただ、俺はトランペットが嫌いではない。むしろ好きだった。あのきれいな形が輝いて、華やかな音が出る。
色は金、銀、ピンクゴールドなど様々あって、簡単だけど複雑な仕組みが俺は好きだった。
マウスピースを口にあてて音を出す。最初はマウスピースだけでゆっくり音出しを丁寧に行う。
マウスピースを楽器に付けて音を出す。最初のマウスピースだけとは音が変わり、華やかな音に変わる。
俺そのものじゃ輝けなくても、楽器は練習してうまくなれば輝くことができる。練習したら変われる気がする。
そんなところにあこがれた気がする。元々目立つ楽器じゃないと輝く場面が少ないからトランペットを選んだような気もする。
基礎練をしっかりして毎日上手くなろうと努力している。壮一も頑張っているようだ。今年はソロを吹きたいと意気込んでいるらしい。
周りの楽器の音が薄くなっていき、楽器を片付ける音がきこえてくる。
…ん?楽器を片付ける…。慌てて時計に目を向けると終礼の5分前だった。大慌てで楽器を片付ける。
楽器を楽器庫に楽器を置いて出た時、走って部室に入ろうとする誰かとおもいっ切りぶつかった。
いた…。痛みと同時に俺の体に急に何かの変化が起きた。ぶつかった相手を見ると俺がいた。
ドッペルゲンガーかな~など呑気に考えながら見る。まじまじと見すぎたのか相手が少し怯えている。
俺ではないな、そう悟った。なら誰だ?まぁいい。まずは立ち上がろう。
立ち上がったと同時に先輩が手を鳴らし、終礼の合図を出す。
終礼が終わってもう一人の俺がこっちに向かってくる。
そいつは壮一で、多分入れ替わったのだろうと淡々と話す。ただここで一つ疑問がわく。
「なんでお前はそんなに淡々と話せるんだ?入れ替わってるって超重要じゃねぇか。」