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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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オーターの魔力を吸い、世界樹が彼女の魔力と同じ黄土色の光を放ち始めた時、世界樹は我にかえった。


『オーター。』

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ。」


魔力を限界まで吸い取られたオーターは頬を赤く染めたまま、虚ろな目から生理的な涙を流し肩で息をしていた。


『すまない!私とした事が。こんな筈では。』

「はあ・・・世界樹、様。」


謝る世界樹に息を整えたオーターが名を呼びながら、のろのろと首を横に振った。


「ど、うか・・・謝らないで、下さい。私なら問題ありません・・・から。それよりも。」

『それよりも?』

「私の魔力は・・・・貴方様のお気に召しましたか?」

『ああ。君の魔力は極上だよ。』

「それは・・・・・良かったです。」


フッと儚い笑みを浮かべるオーターを見て、世界樹は自身の中で何かがざわつくのを感じた。


(己の事よりも私の事を。何て・・・・愛しい。)


『・・・・オーター。』

「はい。」

『おいで・・・・私の中に。』

「・・・はい。」


優しい声で世界樹がそう言うと、繋がった結合部はそのままにオーターの左右に開かされていた両足がゆっくりと閉じられ、両胸の突起にくっ付いていた触手も離れていく。

そして途中で止まっていたオーターの身体が再び触手によって運ばれ、世界樹の裂け目のところまで来た。裂け目の中ではモゾモゾと触手が蠢いていたが、オーターはもう怖いとは感じずにゆっくりと目を閉じた。

すると、中で蠢いていた触手が飛び出してオーターの全身を包み込み、そのまま中へと引き込み飲み込んだ。

あとに残ったのは、オーターの魔力を吸収して黄土色に輝く立派な一本の大樹だけだった。


全ては世界のために

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