「まぁ、俺は…」
僕は父さんの心を不用意に聞いてしまった。それがいけなかったんだと思う。
(あいつが死んだことが辛いから…)
「お前のことなんかどうとも思ってないからな。」
「え?」
言葉と心が噛み合っていない。何で…父さんは真反対のことを言った?僕を突き放したいのか?もう父さんがわからない。だからこそ、父さんの心を聞いた。
(俺は良く考えてみれば拓馬達を愛しているから思いを伝えたくて暴力という形で言葉を伝えた…)
暴力…それはやってはいけないものだろう。けど、父さんにはそれしかなかったのだろうか?
(でも、思い返してみれば、我が子に暴力をふるっていた…俺は父親失格なんだな…俺は拓馬と居てはいけない。拓馬と居る資格がないんだ。)
僕は何も言えなくなった。その後の父さんは心でずっと泣きながら、「ごめんな…」と呟いていた。僕の一人で暮らす意志は変わらないけど…
コメント
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お父さんは愛し方が違うかったけどそのことを悔やんでいたんですね…お母さんのアルバムと全然人柄が違う…