今回の登場人物︰カミラ・ロールズ(K.L。主人公。ヴァンパイア聖魔学校3年)、レオン・フローレス(L.F。ヴァンパイア聖魔学校3年。カミラの相棒)、アダム・ロールズ(A.L。ヴァンパイア聖魔学校3年。カミラの双子の弟)、ヴァニスタ・ストレンジ(V.S。ヴァンパイア聖魔学校3年。右手に火傷のあとがある)、ルカ・ボーンズ(R.B。3年Sクラスの担任)、グレース・マッケンジー(G.M。日記を開けた時に出てきた吸血鬼)
※第4話を見てからこちらを見ることをおすすめします
次の日、カミラは昨日思っていたことを話した。
K.L「ねぇ、昨日日記を調べたじゃない?その時、変な感じがしたのよね」
L.F「あ!それ、俺も感じてた!言おうと思ったんだけど、気のせいかなと思って言わなかったんだ。2人は?」
V.S「同感だ。お前らも感じてたとはな」
A.L「俺もだ。まさか全員同じことを考えていたとは思いもしなかった」
どうやら全員同じことを感じていたらしい。4人は、この謎の気配がボーンズ教授が言っていた“とてつもない魔力”の原因かもしれないと考え、学校に着いたら、ボーンズ教授に報告することにした。
K.L「教授、もう教室にいるかしら?」
V.S「さぁな。時間的にいるんじゃないか?」
ヴァニスタの予想は当たっており、ボーンズ教授は既に教室にいた。
R.B「あら、おはようございます」
L.F「あの、昨日の日記のことなんですけど、この日記から変な気配がするんです。教授が言っていた“とてつもない魔力”というのはこの気配のせいですか?」
レオンが聞くと、ボーンズ教授は少し間を作り、
R.B「えぇ、恐らくですが。我々教授も調べたのですが、この魔力はこの気配が原因かと考えました」
やはり、教師陣も4人同様、謎の気配を感じており、その原因はこのとてつもない魔力だと考えていた。
R.B「では、今日の放課後、日記を開いてみましょう」
そう決まり、5人は何があってもいいように色々なことを考えた。
―放課後―
生徒は皆帰り、5人は外に出た。
R.B「心の準備はいいですか?開けますよ?」
ボーンズ教授は、日記にを開けた。すると、日記が光り、それと同時に嫌な気配がした。カミラが薄目を開けて日記の方を見ると、
K.L「え…?」
なんと、吸血鬼が出てきた。
???「あぁ、やっと外に出れた…何年待ったことか…」
吸血鬼は、見ただけで震えるほどの魔力を持っていた。それだけなら、4人はまだ大丈夫だった。だが、あのボーンズ教授が目を見開いて、震えてるのを見て、本当にヤバい奴だと実感した。
A.L「お前…誰だ…?」
アダムが聞くと、
???「私は、グレース・マッケンジー。何年もこの日記に封印されていた、誇り高き吸血鬼さ」
と答えた。ボーンズ教授以外の4人は怯えていたが、ボーンズ教授はびっくりした表情を浮かべていた。
G.M「ん?お前、ルカじゃないか。まさか、ルカが助けてくれたのか?あぁ、さすが私の親友。必ず来てくれると思っていた」
はボーンズ教授の頬を両手で丁寧に触ってた。
R.B「当たり前です。親友を助けない者など、親友とは呼べませんから」
4人は、2人の発言に疑問もを持った。なぜなら、会話が明らかに互いを知っているようで、グレースはボーンズ教授を親友と呼んでおり、ボーンズ教授も親友ということを否定していないからだ。
V.S「2人はどういう関係ですか…?」
ヴァニスタが震える声でそう聞くと、グレースはすぐに口を開いた。
G.M「私たちは親友さ。100年以上の仲の。そうだろう?」
R.B「えぇ」
ボーンズ教授はその発言に頷いた。
G.M「せっかく出れたんだ。少し、遊ぶとしよう。おい、そこのお前達、私と遊ぼう」
グレースは4人を指差し、魔法を放とうとした。その時、
『カチン!』
4人の前にバリアとボーンズ教授が現れた。
ボーンズ教授は、さっきとは違う、少し怒っている表情をした。
R.B「私の大切な生徒に手を出すということは、いくら相手が貴方でも許せません」
その言葉を聞いた瞬間、グレースは、
G.M「ほう?お前が私を敵に回すとはな、想定外だ。まぁ良い。4人の代わりに、お前が私の相手をしてくれるということだろう?存分に遊んでやる」
と言い、2人は空高く飛び戦い始めた。その瞬間、学校の周りをボーンズ教授は結界で囲んだ。学校の外に被害を出さないためだ。
L.F「これって、加勢した方がいいかな?」
レオンが3人にそう聞いた瞬間、
R.B「こちらには来ないで下さい!貴方たちでは彼女に敵いません!」
ボーンズ教授の声が聞こえた。ボーンズ教授は、1人でグレースの相手をした。4人は今すぐ加勢したかったが、自分たちでは力不足だと思い、加勢しなかった。いや、出来なかった。4人は、ただ戦っている2人を見ていた。
―空―
G.M「アハハ!それがお前の本気か?昔より弱くなってるように感じるぞ?」
R.B「くっ…!」
ボーンズ教授は学校でもトップクラスの強さがあり、彼女に勝てる者はひと握り。昔から強いと言われてきたボーンズ教授が、こんなにも苦戦することになるとは思いもしなかった。
R.B「グレース…昔はそんなに強くなかったでしょう…私に及ばなかったのに…なぜ、こんなにも強くなったのですか?」
ボーンズ教授が聞くと、グレースは笑いながら答えた。
G.M「あの時気付いたんだ。自分の本当の力にな!」
R.B「あの時とは?」
ボーンズ教授が聞いても、答えず魔法を放った。
R.B「うわっ!」
グレースの魔法がボーンズ教授に直撃してしまい、落下してしまった。だが、グレースはボーンズ教授の髪を掴んだ。
G.M「ルカ、私が言った“あの時”を知りたいか?」
R.B「…えぇ」
ボーンズ教授には抵抗する力もなく、ただグレースの話を聞いていた。
G.M「私には兄がいた。100年前、私は兄に○されそうになった。その時、自分を守ろうとして魔法を放った。それで兄を○してしまった。その時に気付いたんだ。そのせいで両親にこの日記に封印された。」
グレースは暗い顔をそう言った。だが、その後すぐに、
G.M「だがその時気付いたんだ。自分の本当の力に、強さに。そして、封印されてる時に思ったんだ。兄を○せるほどの力があるということは、ルカ。お前に勝てると…な。ハハハ…アッハッハッハッハッ!」
ボーンズ教授は、グレースが初めから自分を○そうとしているのではないかと思い、
R.B「初めから、私を○すつもりだったんですか…?」
ボーンズ教授が震える声でそう聞くと、
G.M「○しはしない。だが、私は証明するんだよ。お前より私の方が強いということを。昔とは違うということを」
と答えた。
G.M「これでもう証明できただろう。じゃあな、ルカ」
『バサッ』
R.B(そんな…)
ボーンズ教授は、グレースに髪を離してもらったがそのまま落下した。
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