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18 - 第18話     熱中症

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2025年06月15日

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さとみ「よっしゃ、そろそろ行くか」

ななもり「莉犬くん大丈夫?」

莉犬「大丈夫」

ななもり「じゃあ、出発しようか」

ころん「頭痛い」

さとみ「仕方ねぇな、背中のって」

ころん「いいよ別に」

さとみ「おら、グチグチ言ってねぇで」

ころん「仕方ないなぁ…//」

ジェル「ラブラブですねぇ?」

ころん「うっせぇ」

るぅと「早く進んでください」

ころん「さとみくんに言ってそれ笑」

さとみ「へいへい、進みますよ…笑」

ななもり「ほらみんなー」

ななもり「俺たちもうここまで来たよー」

さとみ「はえーよ笑 」

ころん「走ってさとみくん」

さとみ「はー?笑笑仕方ねぇな笑笑」

さとみ「落ちんなよ?笑笑」

ころん「気をつけろよそれは笑」

さとみ「レッツラゴー!」

ころん「はぇぇぇよぉぉおお」

さとみ「大人しくしてろよ笑笑」

ころん「最悪だァァァ」

莉犬「うるさい」

ころん・さとみ「「すみませんでした」」


陽ざしが、肌を刺す。

照り返す大地の上で、世界がじわじわと揺れ始めた。

息を吸うたび、肺の奥が熱く焼けるようで、

頭の奥がジンジンと軋み、思考が霞んでいく。


莉犬「ふぅ、……はぁッ…ふっ…」


声は喉の奥で引っかかり、飲み込んだ唾が重たく落ちていく。

汗は止まらないのに、手足の先だけ、妙に冷たく感じた。


さとみ「大丈夫か?莉犬」

莉犬「大丈夫ッ…はぁっ、ふぅ、」

さとみ「ちょっと触るぞ」

さとみ「熱いな…」

さとみ「ごめん、ころん降りれる?」

ころん「ほい!」

ころん「もう治ったからいいよ」

さとみ「わかった、辛かったらなー君ね」

ころん「りょー」

ななもり「莉犬くん、どうかしたの?」

さとみ「熱中症かもしれない」

ななもり「マジ?」

さとみ「旅館までどんぐらい?」

ななもり「あと1キロないぐらい」

さとみ「OK」

さとみ「莉犬、水飲んで」

莉犬「ごくっ、ごくっ、けほっ」

さとみ「偉いね、」

さとみ「ちょっと服濡らすね」


そう言ってなー君が買ってくれたペットボトルの蓋を開ける。


莉犬「冷たッ…」

さとみ「今はこんぐらいがいい」

莉犬「風邪ひいちゃうよ…」

さとみ「大丈夫、大丈夫」

さとみ「すぐ乾くからさ」

さとみ「よし、おんぶすっから上乗って」

莉犬「濡れちゃうよ、?」

さとみ「いいよ別に」

莉犬「ありがと…ふぅ、」

さとみ「あいつらは?」

ななもり「先行ったよ」

さとみ「マジかよ笑」

さとみ「てか、ころんも行ったのかよ笑」

ななもり「元気になったのかな?笑」

さとみ「まぁ、良かったな笑」

ななもり「だね笑」



ジェル「にいちゃん!!」

ななもり「大変だったぁ…」

莉犬「…すーすー」

さとみ「おー莉犬ー?着いたぞ?」

さとみ「あれ、」

ななもり「寝ちゃったみたい笑」

さとみ「まじかよぉ笑」

ななもり「俺、チェックインしとくね笑」

さとみ「マジありがと、よろしく」

ななもり「いいえ笑」


さとみ「莉犬起きろー?」

さとみ「今お座敷借りたからさ」

ころん「座敷きもちぃー」

さとみ「だな」

るぅと「莉犬?起きてください?」

莉犬「んっ、」

莉犬「着いたの?」

るぅと「はい!」

莉犬「そっか、」

さとみ「まだ辛いか?」

莉犬「気持ち悪いぐらい、けほっ」

さとみ「袋あるから言って」

莉犬「うん…」

さとみ「ちょっと胸の音聞くな?」

さとみ「ちょっと、荒いか…?」

さとみ「吸入器吸っとこうか」


口元に吸入器が当てられる。

そして、ボタンを押しながら、ゆっくり吸う。


さとみ「大丈夫か?」

莉犬「うん、」

さとみ「口ゆすごうな」

さとみ「あっちに化粧室あるから行こうか」

莉犬「うん、」


フラフラする足元がふらつく中、さとみくんの方を借りながら化粧室まで行って口をゆすいだ。


ななもり「部屋行くよー」


そんな声とともに、俺たちが止まる部屋へと移動した。

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