テラーノベル
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2人きりの時間を作りたいと思っていても
お互い忙しい上に、疲れている彼のことを
考えるとどうしようもできない
寂しいという感情だけでは乗り越えていけない
数年前は、M!LKよりも「佐野勇斗」という名が先に広まっていた時代だった
だからか、心なしか「佐野勇斗」がM!LKに
とって遠い存在に見えていた
でも今では、「M!LK」の5人が共に活動できている機会が多くなってきた
だからといって近い存在になった
そんなわけでもないようだ
俺だけがそう思っているのだろうけれど
恋人同士ってなんなのだろうか
俺の心の喪失感はどう満たせるのだろうか
自宅。
多忙な日々で疲れた重い体を
ベッドに投げ、溜まりに溜まった息を
限界まで吐き切る
頭がいっぱいだ
何から整理すればいいのだろう
時計の短針は23時を指していた
1日が過ぎようとしている
疲れた時には寝るのが一番だけれど
胸騒ぎがして気持ちが落ち着かない
何故だろう
いつもならルーティンを済ませ眠りにつく
深夜はいつも考え事が増える
だからすぐ忘れようとしている俺だけど
今日は何故かあいつに会いたい
薄暗くて寂しい部屋で1人
スマホを手に取り、俺は「佐野勇斗」という
文字を見つめる
指先が重くて震えていているのが すぐにわかった
あいつは疲れてる。 わかってるはずなのに
俺の指先はゆっくり「音声電話」へと動いていた
着信はそう遅くはなかった
胸の奥底がじんわりと熱く痛い
苦しい、怖い
でも彼の返事はなんの変わりもなかった
佐 「こんな夜遅くに珍しいじゃん
ㅤ⠀ㅤ⠀ どうしたの?」
眠そうな声の奥底に、優しさがある
そんな声に俺は瞼が熱くなった
吉 「ごめんなこんな夜遅くに
ㅤ⠀ㅤ⠀ㅤ⠀ㅤ⠀疲れてるよな」
佐 「大丈夫だよ。 仁人こそ疲れてるだろ
ㅤㅤ⠀ㅤ⠀ㅤ⠀ㅤ⠀いつもお疲れ様」
誰に対しても変わらない彼なのに
俺はこの言葉に目が潤んでいた
こんな優しい彼に俺は甘えたくなってしまう
嫌われてしまうかもしれない
ごめん。ごめん勇斗
吉 「ごめん勇斗。
ㅤ⠀ㅤ⠀ㅤ⠀ㅤ⠀…会いたい」
数秒の沈黙が続いた。
その沈黙に耐えられなかった
疲れていることなんて知ってた
努力し続けている彼をずっと隣で見てきた
でも怖くなった
逃げるように言った
吉 「ごめんなんでもない、 こんな時間に
#塩レモン
みーこ
3,889
#へたくそだけど許して
おだんご🍡
604
ㅤ⠀ㅤ⠀ㅤ⠀ㅤ⠀本当にごめん。ゆっくり休んで 」
彼の返事を待たずに電話を切る
スマホを遠くに投げ捨て、現実逃避をしてしまう
本音を打ち明けることができたと同時に
彼に迷惑をかけた罪悪感が芽生える
でも、これでよかったんだ
その時、静かな部屋に一件の通知音が鳴り響く
「待ってろよ」
コメント
1件
切ない…。深夜の電話、一言目からもう切なくて。彼(勇斗)の優しい声に泣きそうになった、って仁人が言うところが特に胸にきました。忙しさの中で溜まった孤独や“自分だけが遠く感じてる?”っていう不安が、たった一声で溢れちゃう感じが、すごくリアルで。最後の「待ってろよ」の一言に、全部持っていかれました。続きが気になる…!