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甘い愛情

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甘い愛情

1 - 触れることは無い彼女

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2024年05月11日

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主人公が死んだ

突然の襲撃だったらしい、その場にはハンターは主人公しかいなくて、必死に市民を逃がして、それで…どうして逃げてくれなかったんだ、市民は既に避難していたんだろう、もう少しで、応援も到着したらしい、なのに、どうして…

今週は俺も早めに戻れるから、朝になってもずっと居るぞって、嘘つかないでね、って言ってたのに、嘘をついて、約束を破ったのは、お前の方じゃないか。

なぁ、主人公、今までのは謝るからさ、もっとちゃんと、約束も守る、だから、謝らせてくれよ、顔をちゃんと見て、仲直りのお手紙だって、書くからさぁ…

マヒル「お願いします!せめて、せめて最後に顔だけでも見させてくれ!!」

火葬場の職員「…申し訳ございません、修復など施したのですが、見せれる状態ではございません…」

マヒル「それでもいいんです、せめて最後に、人目だけでも、妹に、主人公に会わせてください、お願いします…」

火葬場の職員「……申し訳ございません」

マヒル「そんな…」

結局主人公には会えなかった、はは、最後にぐらい、ちゃんと顔を見て言いたかったな、愛してる、好きだって、言いたかった、生きてるうちに伝えてればよかったな、いつも態度で示してるって言ってたくせに、それだけは伝えれなかった。隠してたんだ、ごめんなぁ、臆病なにぃちゃんで

あれから1ヶ月が経った、未だに主人公の死を受け入れられない自分がいる、パイロットとは言え、危険な仕事だ、死んで言った同士も居た、悲しかったが、乗り越えて元気でやってきた。

マヒル「はは、俺はここまでへこたれる性格だったのか、主人公が見たら、こっそりジュースでも置いて、肩でも揉んでくれるのかなぁ…」

俺は銀と金の林檎の2つのネックレスを握りしめた、あの時くれたネックレス、おそろいだったの知ってたんだぞ、こっそり自分もつけてたんだな…

マヒル「っはぁ、はぁ、夢、?」

主人公「兄さーん?いつまで寝てるの?兄さんがこんな時間まで寝てるなんて、酷い顔、悪夢でも見たの?」

マヒル「主人公、?

生きてたんだな、あぁ、よかった、よかったぁ」

そのまま抱きしめようとした、触れようとした

マヒル「っは、?」

辺りを見渡した、最近まともに掃除も出来ず、散らかった部屋を見た

マヒル「はは、そっちが夢で、こっちが現実なのか…会いたい、主人公、こっちでも、化けてくれよ、夢の中だけじゃなくてさぁ、現実でも幻でもワンダラーでもいいから…」

それから毎日、あの夢を見る、主人公は飯を作ってくれて、笑顔で、笑ってて、でも、触れようとするとすぐに消える。

マヒル「どうして、くそ、どうしてっ、!なぁ主人公、もう、にぃちゃんに触られるのは嫌なのか…?」

マヒル「にぃちゃん、お前に触れたいよ…抱きしめさせてくれ、よく、美容院に行くたびに、触ってって言ってたじゃないか…」

今日もまた俺は、甘くて柔らかい、幸せな夢に縋るだろう

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