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会計は結子さんがした。そういえばマフラー型崩れのお詫びに奢ってもらうんだっけ、と本来の目的をすっかり忘れていた。


「ちょっとこれ持ってて」


会計するのに邪魔だったのだろう、レトワールの袋を渡された。意外とずっしり重い。来るときも持ってあげたらよかったと後悔。


「ありがと――」


「俺、持ちますよ。重いですよね?」


「へっ? あ、ありがと」


「さ、掃除しに行きますか。家はどっちです?」


「ああ、こっち――って、えっ」


驚きの声を上げる。少しばかり強引すぎただろうか。でも俺、このまま帰る気はないし。結子さんち興味あるし。(決してやましい意味はない)


「結子さんちって徒歩圏内なんだ?」


「そうだけど。ねえ、本当にうちの掃除するつもり?」


「暇なので。嫌なら帰りますけど」


嫌って言われたらやだなと考えていたけど、結子さんは一向に嫌だとは言わない。悩むようにうーんうーんと唸っている。しばらくするとコテンと首を傾げた。


「長峰って変わってるよね」


「褒めてます?」


「褒めてはいないわよ」


ぷはっと笑われた。

のどかな住宅街に結子さんのきれいな笑い声が緩やかに響く。とても穏やかな午後。


「明日は実家に?」


「うん、午後からね。そんなに遠くないからちょっと顔出して一泊して帰ってくるつもり」


「だからレトワール」


「そう、うちの親バームクーヘンとチョコブラウニーが大好きなのよ」


「あー、チョコブラウニーは俺が担当したんで、最高に美味いと思います。ご両親によろしくお伝えください」


「ふふっ、伝えとくわ」


右手にずっしりと重みのあるバームクーヘンとチョコブラウニーの入った紙袋。チョコブラウニーはレトワールの看板商品のひとつでもあり、しっかりと丁寧に焼き上げている。ぜひご両親に気に入ってもらえると嬉しい。

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