ちょっと長いかも!
前回のこねしにバージョン
コネしにキルキル後のPLたちがこんな話してるといいなっていうだけの妄想
コネしにキルキルのネタバレ、我日沼男の微ネタバレあります!
「お疲れ様です!」
「お疲れ〜」
三人揃ってお疲れ様の挨拶をした。
両ロスト、という俗にいうバッドエンドというエンドを通ってしまったであろう僕たちに誰も悲しそうな言葉をかける者はいない。
なんなら、自身も辛いエンドのはずなのに全く辛くない。
それは、コネシマさんのあの陽気さなのかKPのあの穏やかな声のせいなのかはわからないけれど、いつもなら涙でいっぱいになるはずだった。
あの、大好きな桃がした決断だからだろうか。
もしもそうなら、自分はちゃんと瑠美ちゃんに入り込んでプレイできていたということになるPLとして最高を務めたということだ。
懐かしいあの日、あの日はボロ泣きだった。
置いていかないで、何度もミミはそう思ったんだ。
そう、PLには伝わってきた。
今のKPに聞けばわかるだろうか。
あの日、僕はシャオさんと一緒に、沼男で相棒同志を演じたんだ。
最後にシャオロンさんが、いや、春がミミの元を離れることを誰が予想できただろうか。
少なくとも、ミミ自身はこれからもずっと、一緒に探偵を続けるのだと思っていた。
そして、最後にこの一言を放った。
「好きだと伝えられなかった」と。
いなくなって初めて気づいた。僕のPCである地獄ミミは卯月春が好きなのだと。
でも、伝えられなかったからこそのこの儚いエンドに涙を流すことができる。
ありがとう。
春…そして、シャオさん。
「…しにがみさん何か呼びました?」
「あれっ!?シャオさんいたんですか!?」
どうやら僕はヘッドホンも外さずにミュートも忘れて、ぼけーっとあの時のことを思い出していたようだ。
しかも、回想の言葉がつい口に出てしまったようで、感想戦準備中のシャオロンさんに聞こえてしまった。
「い、いえ!ごめんなさい、ぼーっとしすぎてミュート忘れてました!」
「わかる、セッション終わりって何も考えられなくなるよね〜」
「で、ですよね!」
そこまで言って、トイレにでも行こうとしたが、どうしてもシャオさんと話したくて一度クリックしかけたミュートボタンからカーソルを外す。
「あの、実は沼男の時を思い出してて…」
「沼男の時?」
「はい、あの時はもうボロ泣きだったのに、今回は全然涙が出なくて」
「う〜ん…しにがみさんって涙脆い方だったよね?」
なんで知ってるのかわからないが、その通りなので肯定する。
まぁ、僕が出たセッション全部泣いてるしバレるのも無理はないか。
「今回も結構キツいエンドだったはずなのにな…」
「…相手がコネシマだからじゃない?w」
画面の前のKPはそう笑って答えた。
「ですよねw、僕もそう思ってます!」
僕もそう答えると、KPシャオロンは小悪魔みたいに笑ってこう言った。
「だってよ、シッマ」と。
「はぁ!?コネシマさん!?」
「いやぁ〜、お疲れ様です、しにがみさん!」
あ、いつものあの挨拶と同じだ…。
「ほらほら〜、シッマがそんなんだから泣けなかったってよ〜?」
「ちょちょ、そこまでは言ってませんって!」
シャオさんのイタズラに慌てる僕を2人は笑っていた。
今回は僕の…いや、瑠美にとって一番望んだエンドだ。
まさか、いつかの待機配信の「ロストを経験したい」が叶うとは思わなかった。
でも、ロストもなかなか悪くない。
物語で一番僕らにお似合いのエンド。
大好きな桃とずっと一緒。
もう一度RPすることは出来ないけど、桃と瑠美ちゃん、短い間、強くイキてくれてありがとう。
そんなことを考えている内に、もう感想戦の時間だ。