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小さな神社

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小さな神社

6 - 雨 初日

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2022年09月30日

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女神様はお祓いの仕事に出ていて、ぼくは境内の掃除をしていて、美子は家の中で本を読んでいた。

掃除をしていると、だんだん雲が増えてきた。

「雨が降りそうだなぁ」

ぼくは中にいる美子に声をかける。

「お天気どうなりそう?」

「ちょっとテレビを見てみるね」

掃除を終え、中に入ると美子が言った。

「もうすぐ大雨みたい」

「洗濯物を取り込もう」

ぼくと美子は一緒に洗濯物を中に入れた。

窓の外を見ると、ぽつりぽつりと雨が降りだした。

「美子、出かけるよ」

「え、どこに?」

雨が降りだしたよ、と言う。

「雨が降りだしたからだよ」

ぼくは答える。

「お留守番たのまれてたんじゃないの?」

「もっと大事なことだよ」


「雨の日にお出かけってなかなかしないよね」

美子は言う。

心なしか楽しそうだ。

「そうだね、めったにしないね」

ぼくもなんとなく楽しい。

もうすぐ目的地だ。


「あら、コマ、美子」

目的地にたどりついた。

「女神様、傘持ってきました」


帰り道、3人で並んで歩く。

「ありがとうね、傘持ってきてくれて」

女神様はとても嬉しそうだ。

「女神様のためなら例え火の中雨の中ですよ」

「雨の中みんなで歩くと楽しいね」

「そうだね、それに…」

それに、雨の景色がこんなにきれいだなんて知らなかった。

「きれいね、雨の日は」

女神様はうっとり言った。

「これからしばらく、雨の季節ね」

「時々、一緒に雨の中を散歩しましょうね」

ぼくは言った。

「そうね、それもいいかもね」

「楽しそうだね」

雨が降ったら大抵家の中で退屈に過ごす。

でも、これからは雨の日も楽しみだ。

ぼくは空を見上げた。

明日の天気を想像しながら。

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