走った……無我夢中で走って走って走って爆弾の破片が届かない影になるような場所を探して走った。
「大丈夫……大丈夫マリアは、生きてるだから……」
ハァハァ息を荒立て泣きながら俺は、そう独り言を呟き、影の隅に縮こまった。
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朝か夜かも分からないくらい周りは、静まり返り暗かったただ言えるのは、爆撃が終わったって事のみ
「……探さないと」
俺は、考えることを辞め脳死でマリアを探した。
ごろりと小さな丸い物が俺のつま先にあたり俺は、しゃがんでそれを見た
「……嘘だ」
マリアの頭……俺の足元に転がり込んできたのは、マリアの頭だった俺は、パニックでただ泣いていた。
(俺に泣くって感情まだあったんだ)
そう思いつつも訳が分からず涙が出てきた。
「あーああの人間ども何処まで殺りやがるんだよ」
「そんな怒るな」
「生きている子供達を見つけましょ!」
そんな言葉が薄ら薄ら聞こえた。それすらどうでも良く泣いて泣いてマリアの頭を抱えながら泣いたんだ。
「少年お名前は?」
「……誰だ」
声のする方向に顔を向けると中性的な顔に派手な髪をした男(?)が立っていた
(派手髪とは、言え可愛らしい顔立ちをしている)
「俺は、龍崎ナイト君は?」
「海月」
「みずきか、日本人っぽい名前をしているね漢字は、あるの?」
「海に月」
「海に月で海月いい名前だねその手に持っている子供は?」
「……」
「そう海月」
「何だ」
「俺と来ないかい?」
「…俺と居ても不幸しか起こらない」
「ならその不幸を幸せに変えよう」
「どうやって」
「そうだなぁ不幸だな〜って思ったら笑わせるとか?」
男は、ニコニコ笑いながらずっと言っている俺は、その男の笑顔が何処から来ているのか知りたいくらいだった。
「なんでずっと笑ってるの?でしょ?」
「!なんで」
何故分かるんだ
「世の中笑わないとやってけないじゃん」
龍崎ナイト……この男は、何故か信用出来るそう思ってしまった。
「で、どうする?俺と来る?それとも何も知らない世界に1人で飛び立つ?」
「…来る」
「そう」
「ナイトさ〜んこっち居ませんでした〜」
「ナイ全滅だ」
「ナイちゃ〜ん1人捕獲〜」
「Wolfへようこそ海月」
「……」
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