恋人と友人と　2

阿部は頑固なところがあり、なかなか素直になれない。

自分の友達は捨てられない。

が、目黒の1番大事な友人は捨てろと言う。

その目黒の1番大事な友人は2人が仲良くしてくれると嬉しいと言う。

そして、目黒の友人をやめるつもりはないと言う。

阿部から見て、渡辺は大人で優しくて目黒が大事にするのが分かる。

だから余計に気にしてしまう。

あの2人には恋愛感情はない。

本当に仲良しの友人だ。

何度もそれは考えて来た。

だが、嫌なのだ。

渡辺は阿部にとっても良い友人だから。

性格はよく知ってる。

下積みが長かった自分達。

互いのことはよく分かる。

渡辺がいい人だからこそ阿部は嫌なのだ。

阿部は、目黒に、「心が狭い」「勝手だ」と言われた。

今なら分かる。

確かに自分は目黒の言う通りだった。

自分にとっても渡辺は大事な友人である。

ただ、度合いが違う。

阿部にとって渡辺は1番ではない。

他のメンバーと同じ大事さだ。

目黒にとって渡辺は1番大事な友人だ。

何度も何度も頭から追い出そうとしても、目黒と渡辺が楽しそうにしている姿をを見てしまうと胸がチクッとする。

でも、今回思い知った。

渡辺は目黒と阿部が仲良くなる事を願ってる。

そんな目黒の1番大事な友人を捨ててと、よく言ったものだ。

目黒と会わなくなって２ヶ月。

阿部にはそれだけの時間が必要だった。

もう大丈夫。

渡辺にヤキモチ妬かない。

目黒の1番大事な友人と理解出来る。