「君は今から僕のものだから、僕は君に何してもいいってこと♡」
「は…?」
イングランドはその言葉を耳にした瞬間、本能が警鐘を鳴らすのを感じた。
フランスの手を振り払い、身を翻して窓に駆け寄る。
その勢いでガラス窓を蹴り破ろうとして──。
「な、なんだ、これは…」
窓の下一面に待機する仏軍を見た。
その中には、捕虜となったであろう、部下たち英兵も混ざっている。
背後からイングランドの体を抱きしめたフランスは、耳元で囁いた。
「ね、僕の言う通りでしょ?」
フランスは、恐怖に打ち震えるイングランドの身体に触れた。
窓に縋るように張り付くイングランドは、顔だけ恐る恐るフランスの方に向ける。
その揺れる瞳に、フランスはゾクゾクとした快感を覚えた。
「あー…たまんねー…ぐっちゃぐちゃにしてやりたくなる」
「ひッ…やめろッ…!触るな!気持ち悪いっ!」
「そんなこと言っていいのかなぁ?」
フランスは、イングランドの胸元にするりと手を入れた。
いちいちビクつく彼の反応を楽しみながら、すべやかな肌に口づけを落としていく。
「やッ…や…やめ…ッ!」
小柄な体がコンプレックスなのか、他者に必要以上に接近しようとしなかったイングランドが、今やフランスの腕の中にすっぽりと収まっている。
この事実が、フランスをどうしようもなく昂らせた。
「ふー…♡」
「んッ♡…やめなさいッ!!!」
イングランドの胸の飾りを指の腹で弄りながら、フランスはイングランドの耳に息を吹きかけた。
びくりと跳ねる肩にますます興奮するフランスは、甘噛みするように耳をはむ。
「かわいーね、アングルテール♡あ、乳首立ってる〜気持ちいい?」
「は、はぁッ!?そんなわけないでしょう!」
と、言いつつも、その頂はピンと素直に立ち上がっていた。
目は口ほどに物を言う、とはよく言うが、乳首も同様らしい。
「ふふ…じゃ、確かめてみよっか♡」
「や…やめなさッ──んぁッ?!ぁッ♡そこぉッ…♡」
いつもは人を嘲るような色を隠しもしないイングランドの瞳に、涙の膜が張っていた。
やだやめろ、と弱々しく抵抗しながらも、その細い腰は確かに揺れている。
「はーッ…♡やめッ…!んはッ…♡はぁッ…♡」
その痴態は、窓を通して目下のフランス兵、そしてその捕虜となった部下たちイングランド兵に、ばっちり見られているのだから救えない。
「んぁッ♡んんん…!はな、しなさッ…!」
イングランドの呼吸は荒くなり、頬はじわじわと紅潮していく。
感じてはいけないと思えば思うほど、身体は意に反して高ぶっていった。
「ふふふ…皆に恥ずかしい姿見られて、興奮してるんだね〜?」
「そんなわけ…んッ♡ふぁッ♡はぁッ♡はーッ♡」
口を片手で押さえ、もう一方の手を窓について、イングランドは込み上げる快感を押し殺した。
呼吸が荒いのは、目が潤むのは、興奮しているからじゃない… 屈辱をかみしめているからだ!
と、イングランドは自分にそう言い聞かせる。
もちろんそんな心の内は、フランスにバレバレなのだが。
「んんッ♡んッ♡ぅあッ…はぁッ♡ふぅッ♡」
しかし、くにくにとフランスに敏感なところを刺激されるたびに、抑えきれない吐息が指の間から漏れていく。
「んッ…♡ッだめッ♡そこゃッ…♡らめッ♡♡」
「イっちゃえイっちゃえ♡」
呼吸音ではない自身の甘い声が、イングランドの鼓膜を打った。
「とめてッ!ぁあぁッ♡とめてくだしゃッ♡」
「部下に恥ずかしーところ見られて、イけよ♡」
フランスにそう囁かれたイングランドは、迫り上がる絶頂感を堪らえようと、必死で下腹部に力を込める──しかし。
「んやぁッ♡やッ…♡みるなぁッ♡みないで…ッ♡」
遂に、イングランドに限界が来た。
「ぁあッ♡──んぁぁあぁあああ〜〜〜ッ♡♡♡」
「お、胸だけでイッたんだ?」
窓に白濁が飛んだ。
達したからか、くたりと脱力したイングランドを支えながら、フランスは尚も責める手を止めない。
イングランドはフランスの問いかけに、かあっと頬を赤く染めた。
「ち、ちが…ッ!んッ♡」
「こんなに感度いいってことは、どうせいつも自分で弄ってるんでしょ?英国紳士のくせに変態♡」
「ふざけ…っ!ふ…ぅッ♡んぁッ♡」
「こっちも弄ってあげる♡ふふ…もうびしょびしょだね?」
フランスはイングランドのズボンに手をかけ、股下を弄り始めた。
さすがに焦ったイングランドは、じたばたと暴れるが、抵抗虚しくフランスに押さえつけられる。
「いい加減にッ…しろッ…ゃ…やだッ!やめて…ッ!」
「やだやだ言いながら腰動いてるけど?」
「…あッ!?ん〜ッ♡ぁんッ♡んんんんッ♡♡」
言葉を失ったイングランドは、背後のフランスを睨みつけた。
しかし、自身を扱かれると、彼はすぐに頂点に上り詰める。
瞳は依然として反抗的。一方快楽には素直。
そのギャップに、フランスは口元をゆるめた。
「tu es mignon…♡」
「んッ…なに、いって…?──ひッ!?!?」
ふと違和感を覚えたイングランドが、悲痛な叫び声をあげた。
前を弄っていたフランスの手が、いつの間にかイングランドの尻にまわっている。
「ま、まって、それだけは…ッ」
「ん〜?どうしたの?アングルテール♡」
自分は、この男に犯される。
薄々感づいてはいたものの、そのことを生々しく理解してしまったイングランドは、さっと顔を青ざめさせた。
そんな彼を、フランスはどろりと濁った瞳で、愛おしげに見つめる。
「あは♡ほんと、君って愚かでかわいいね♡」
「は?──んむッ!?んんッ!!」
突如として、フランスはイングランドの口の中に指を突っ込んだ。
先程まで前を弄っていたからか、自分のを味わってしまうことになったイングランドは、その苦さに顔をしかめる。
「んふ…んッ…ぉえッ…ッ!」
「ちゃんと舐めないと、後で痛いよ?」
「…?」
フランスの手を伝って、イングランドの唾液がこぼれ落ちる。
イングランドがえずくのも意に介さず、フランスは彼の口内を蹂躙した。
「ふぁッ♡んんんんッ♡♡♡…ぅあッ…♡」
手持ち無沙汰なもう一方の手は、もちろんイングランドの胸へ。
おかげで彼は、苦痛と快楽の狭間で、くぐもった喘ぎ声をあげることとなった。
「あぅ……んん♡ぅ…んふ…ッ♡」
「こんなもんかな」
フランスは、ちゅぽんと指を引き抜く。
そして、唾液まみれのその手を、あろうことかイングランドに見せつけるようにぺろりと舐めた。
咳き込むイングランドは、そんなフランスをまるで化け物を見るかのように見上げている。
「うん、甘ーい」
「あ、あなたッ!!!頭おかし…ッ──あぅッ!?」
しかし、口答えする余裕も、すぐに消え去った。
フランスがイングランドの後孔に、唾液に塗れた指を突っ込んだのだ。
「ぁあッ!?そこやだ!やだやだやだぁ!」
恐怖と未知の快感にイングランドは手を見開く。大きな瞳から、はらはらと大粒の涙がこぼれ落ちていった。
「さわるにゃッ!さわるな、ってばぁ…!」
「泣いちゃった、かわいー♡」
フランスがバラバラと指を動かすと、イングランドは違和感に眉をひそめる。
ジタバタと藻掻いていたイングランドは──ある瞬間、ぴくんと腰をはねさせた。
「ひぅ…ぅあ…ッやめ、てッ!──あ゛ッ!?」
「ここか。はい、力抜いてねー」
イングランドの前立腺という名の弱点を見つけたフランスは、ここぞとばかりにしこりを押し込んだ。
「この…ッ!殺すッ♡ぜったぃッ…ころすぅッ♡」
イングランドはそのたびに、びくびくと腰を震わす。
涙目で凄んでみるが、無意味どころか、それはフランスの劣情を煽る他無い。
「ぅ〜ッ♡F*ck!F*ck you, France!」
「口が悪いなぁ?そこはF*ck me♡って言ってよ♡」
暴言を吐くイギリスの前立腺が、ぐりッ♡と押し込まれた。
同時にフランスは、左手で胸の先を弾く。
「ま、まっ──〜〜〜〜〜〜〜ッッッッ♡♡♡」
途端、イングランドは声にならない悲鳴をあげ、のけぞり返って達した。
「ぁ…♡うぁ…?♡♡♡んぁッ…??」
「ふふ、トんじゃってるね?ほら、ぐーりぐり♡」
「ふぁッ!?ィくッ♡イきゅぅッ♡♡♡」
わけも分からず白濁を飛ばしたイングランドを、フランスは容赦なく責め立てる。
「イッ…♡んぁぁぁあああああ〜〜〜ッッ♡♡」
達するたびにピュッと飛び出していた白濁は薄くなり、やがて全く出なくなっていた。
「あーあ♡かわいそうに♡すっかりメスになっちゃって♡」
「ん゛ぁッ♡ぁ…ィく…♡お゛ッ♡」
イングランドの目は、既に焦点が合っていない。
彼のお得意の澄まし顔は、今や涙や涎でぐちゃぐちゃだった。
「そろそろいいかな〜?」
フランスは、些細な刺激でもびくつくイングランドの頬を撫でる。
「ほらアングルテール、起きて♡」
「ぅ…?んぁッ♡」
イングランドは、フランスに促されるまま、窓に両手をつき、尻を突き出す姿勢をとった。
「ぁへッ♡ふらん、す…?」
フランスがイングランドの腰を抱え直すと、彼は顔だけ振り返り、自らを犯す男を視点の定まらない瞳で見つめる。
フランスは、その表情に生唾を飲み込んだ。
「挿入れるね♡」
「ぁ゛ッ!?──あぁああぁああ〜〜ッ♡♡♡」
舌を突き出し、くるんと目を回すイングランド。
いわゆるアヘ顔を窓の外に晒して、彼は快感に喘いだ。
気持ちいい…きもちいい…気持ちいいところから帰ってこられない…♡
「きっつ…もしかして、処女?」
「ぁッ♡ひぁッ♡♡♡んおッ♡ぉおッ!?」
ぱちゅんッ♡ぱんッ♡♡♡
肌と肌が、激しく打ち合う音が響いた。
「はー…♡もってかれそ…」
「やぁッ♡イぎだぐな゛…ッ♡あぁああ〜ッ♡♡」
フランスは時折顔を歪めながら、イングランドをまるで玩具のように突き動かしている。
「あはッ♡ライバルに犯される気分はどう?」
「んんんッ♡だまれぇッ♡だまりなしゃいッ♡」
「かわいそうに♡あとちょっとだったのに!あと少しで僕たちの上下は逆だったのに!」
イングランドは、頭を垂れた 。
使われるはずだった自身が、今や目の前で情けなく揺れている。
「君がガスコーニュに出兵してなかったら!」
「んぉッ♡ゃらッ♡またッ…イくッ♡ん〜〜ッッ♡ 」
ずちゅッ♡どちゅんッッッ♡♡♡
フランスの肉棒が、イングランドの狭いナカをぞりぞりと削る。
「百年戦争も起こらなかったし、僕に犯されることもなかったのにね〜?」
「ちが…ちがうッ♡わたひはぁッ♡わるくな…ぁああぁあんッ♡」
とちゅッ♡ぱんッ♡ぱちゅんッ♡♡
領土を荒らされた恨みだろうか、それともフランスが長年培養したイングランドへの歪んだ愛からだろうか、行為は一層激しさを増していく。
「ぃやぁッ♡♡たしゅけ…ッ♡…ぁへッ♡」
「助けを呼んだってムダムダ♡君のせいで皆、僕の軍に投降したから♡」
かくん、と力が抜けたイングランドの身体を、フランスはぐいっと抱き上げた。
「ポワチエの戦いなんてさ、覚えてる?君、僕のこと奴隷みたいに扱ったよね?」
「ぁあぁあッ♡ごめんなしゃッ!ゆるひてッ♡」
「ゆ・る・さ・な・い♡」
「イッてるからぁッ♡も…ッんやぁッ♡♡♡」
どちゅん!
びくびくびくッ♡♡
イングランドが、一層大きく体を震わせた。
どうやら、彼の入ってはいけない最奥まで入ってしまったらしい。
「お゛ッ…〜〜〜ッ♡♡♡───ッッッ♡♡♡♡」
「ぐッ…♡はぁッ…やば♡」
がくがくがくッ!と身体を震わせて、イングランドは声もなく達した。
フランスは急な締め付けに眉を寄せて耐えると、なおも律動を続ける。
「ねぇアングルテール♡最初の方は連戦連勝でいい気になってたかもしれないけど!調子に乗るから負けるんだよ?」
「イきゅッ♡イくッ♡やぁあぁッ♡たすけッ…♡」
窓ガラスにしがみついて喘ぐイングランド。
その顔を無理やり引き寄せて、フランスは噛み付くようなキスをした。
「んちゅ…ッ…んんん〜〜ッ♡♡」
イングランドの薄い腹はぼっこりと盛り上がり、フランスの形になっている。
それでもフランスは、イングランドを激しく突き上げた。
「ほらッ…イけよッ…!」
「やらッ♡やらやらッ♡ぅあぁあッ♡♡♡」
ばッちゅんッッッ♡♡♡
最奥をこじ開けるように貫かれて、イングランドは反り返った。
あまりの快楽に、キーン…と耳鳴りがする。
「なぁッ!憎い宿敵に犯されてイけよッ♡」
「──ぁ…ぁああああぁああ〜〜〜〜ッ♡♡」
ずちゅんッ♡♡ビュルルルルルルルルッッッ…♡♡♡
腹の奥に、全身を溶かしてしまいそうなほどの熱がぶち撒かれる。
「はー最高…♡もう一生離さないからな♡」
「ぁ…♡ひ…ッ♡」
イングランドの視界でチカチカと星が散り──やがて、何も見えなくなった。
ありがとうございました!
好評なら続けたいと思います。