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スペースとオリキャラ達
猫塚ルイ

公園での衝撃的な再会から数日
壱馬の言葉は、呪いのように玲於の精神を侵食していった。
玲於の束縛は、もはや「愛」という言葉では片付けられないレベルにまでエスカレートしていた。
「霄くん、今日は何時に終わるの?終わったらすぐ連絡してほしいんだけど」
「GPS、切れてないよね? 常に充電満タンにしといて」
家を出るたびに繰り返される確認。
大学の講義中も、ポケットの中でスマホが震え続ける。
メッセージの内容は「今どこ?」「誰といる?」
「変な男に話しかけられてない?」といった、強迫観念に近いものばかりだ。
正直、息が詰まる。
玲於を愛しているし、彼の過去を知ったからこそ力になりたいと思っているけれど
この檻はあまりにも狭すぎた。
「……玲於、ちょっとしつこい」
ある日の夜、ついに俺の我慢が限界に達した。
玲於が俺のスマホを覗き込み、未読の通知一つ一つを問い詰めてきた時だ。
「しつこい?俺は霄くんを守りたいだけだよ。あいつが……壱馬がいつどこで見ているか分からないんだよ」
「それは分かってる!でも、俺にだって生活があるんだよ。友達と一言話すのも、コンビニに寄るのも、いちいち許可取らなきゃいけないわけ?」
「……俺のこと、信じてないの?」
玲於の声が低く、冷たく響く。
その瞳には、かつての余裕なんて微塵もなかった。
「信じてるじゃん、てか信じてないのは玲於の方じゃん!俺があんな奴にフラフラ付いていくって思ってるんでしょ!?馬鹿にすんなよ!」
感情に任せて叫び、俺は玲於の腕を振り払って家を飛び出した。
「霄くん!」と呼ぶ声が背後に聞こえたが、振り返る余裕なんてなかった。
夜の冷たい空気が、熱くなった頬を刺す。
ただ、一人になりたかった。
フラフラと夜道を歩き、少し大きな通りに出たときだった。
「…おや、家出かな?随分と派手に喧嘩したみたいだね」
聞き覚えのある、蜂蜜のように甘く、毒を含んだ声。
街灯の下、壁にもたれかかってタバコを燻らせていたのは、紛れもなく壱馬だった。
「……っ、なんで」
「レオは病気なんだよ。愛と執着の区別もつかない、可哀想な弟。……ねえ、俺が助けてあげようか?」
壱馬が優しく微笑み、俺の頬に手を伸ばしてくる。
その瞳は、玲於とは違う「理解者」のような光を湛えていた。
玲於の激しすぎる独占欲に疲弊していた俺の心に
その言葉が一瞬だけ、甘い罠のように忍び込んだ。
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