最近出せてなくてごめんなさい
𓂃𓈒𓂂𓏸
「…世一、貴方嘘下手くそですね」
「はぁ?」
「だって貴方嘘つく時必ずと言っていいほど手を後ろに組むんですよ、知りませんでしたか?」
「…知らない」
「はぁ、貴方は自分の事を知らなさすぎる」
「毎日動画で自分の事見てるけど?」
「そういう事じゃありません、全くもう…この事は3人で、相談しましょ?」
「…そんなことしなくても」
「いいえ、これは強制です」
「カイザー、集まってくれてありがと」
「嗚呼、で世一についてだろ?そんなの知ってる」
「さすがカイザー、早くて助かります」
「なんでお前ら2人揃ってストーカーやってんだよ…」
恐怖すぎる
なんでこんなストーカーごっこしてるんだよ
「それで、ノアと?何処かに出かけ?その挙句?俺らに嘘を言うとは…クソ厄介、俺らに言えないようなことなのか?」
「…お前らに言うようなものじゃないし」
「言って見なきゃ分からないでしょ、貴方は未来でも見えるんですか?」
「だからッ」
「世一、何処に行っていた」
物凄い圧、いつものガキっぽいカイザーではなくちゃんとした大人のカイザー
押しつぶされそうで呼吸がしずらかった
「…病院、だよ」
「…病院?」
病院という単語を言った途端そのふたりは何故か安心したような顔を見せた
「病院、か…嫌病院もあれだが」
何故かと聞いてみるとノアと交際していると思っていたらしい
俺とノアが?ないない、俺にノアは勿体ない
「そんな目で見るな世一…でなんで病院に?」
「なんか…ずっと変で、心がよくわかんないけど変で…それで診断をしてもらってたんだ」
「それでどうだった?」
「…愛情不足」
「…何故?」
「親との別れが原因…だって」
「…世一」
「でも先生は今近くにいる人と過ごすのも治療に適してるって…言われて」
「…世一俺は、お前は日本に返した方がいいと考えている」
「ぇ…」
「親も承知してくれるだろう、手続きもこっちで行う、親と過ごした方が早く治るだろう…こっちの方が合理的だろ?」
「…でも」
「なんだ?世一ぃ、俺と離れるのが寂しいのか?可愛いやつだなぁ」
「違うっ」
「僕もその方がいいと思います、世一はまだ子供です」
俺は何も言えなかった、本当はここから離れたくないしずっと居たいなんて言えなかった
恥ずかしかったんだ、お前らと過ごすのが楽しいっていうのが
だから、だからこそ嫌だったんだ、涙が出そうになってでも泣きたくなくて
此奴らの前で弱い所は見せたくなくて唯離れたくない、只只それだけだった
親には会いたいそれは本音だ
でも此奴らとも離れたくない、それが言えないのが物凄く辛かった
言いたくても口が開かなくて開いても二酸化炭素しか出ない
酸素を吸って二酸化炭素を出すそれだけの行為
苦しい、この感情は初めてじゃない
初めて虐められた時もこの感情だった
でも今は少しだけ違う気がした
「…世一?どうした、どこか痛いのか?」
「え、何言って…」
「大丈夫ですか?世一」
俺は出したくもない水が無意識に目から落ちていた
まるで星が落ちてくように流れるよう に
涙が出れば言いたい気持ちも爆発する
「あのさ…俺…俺さ」
「嗚呼、なんだ」
「俺、離れたくないなぁ…お前らと居たいッ…」
お願いだから断ってくれ
拒否してくれ、頼むから
でもどこかで聞き入れて欲しいと思ってしまう自分が忌々しい
返される返事が怖い、怒るだろうか、困らせるだろうか、苦しませるだろうか、どれもこれも最悪だろう
多分、今日でこの生活は終わり
交友も少なくなるだろう、これがカイザーの遠慮の仕方だ
カイザーは自分が悪いとなると距離を置く、いつものカイザーではなく大人しいカイザーになる
ネスは自分が悪いとなると対面で会うのは気まずくなり無意識に避けてしまう癖がある、だから嫌われたと勘違いされることがある
でもこれが此奴らなりの反省の印、此奴らが反省とか見たことないけど
だから此奴らには言いたくなかった、変に距離を置かれたくないし何よりこの空間は安心できた、心地よかったんだ
聞きたくない、今すぐ空気になりたい
「世一、僕もそうしてあげたいんです、ですが」
「ネス、予定変更だ」
「へ?」
「よしクソ世一、安心しろ俺がお前の願いを叶えてやるんだ、お前が居たいなら好きなだけいろ、そして俺がお前に愛情を潰されるぐらい与えてやる、どうだ?最高だろ?だから泣くな」
コメント
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最高!
神様ですか。゚(゚´Д`゚)゚。