テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
27
「いつもここに来ますね」
_朝の5時
日が昇り始めた頃、俺はある所へ向かう
周りにはサラリーマン,新聞配達,猫…
こんな時間に出歩く方がおかしいんだ。
俺が向かうのは近くの神社
昔,よく亡き母とここへ来た
母は「ここに来ると健康に,楽しく過ごせる」
そう俺に言った
嘘つきだった。
5円
小銭が木の箱のあちこちに当たる
俺は手を合わせる
今日,誰の大切な人も失われませんように
ずっと安全でいれますように
…こんな願い事をしても意味は無いと分かってる
でも,いつ居なくなってもいいように
この思い出の場所に来てんだ
「また居たんですか?相変わらずお早いのですね」
女の子の声が聞こえてきた
『まぁ。日課なんですよ
そういう貴方も早いですね』
「下準備があるので」
『そうなんですね』
この人はここの神社の巫女さん
奥に家があるとか。
名前も,何も知らない
『そういえば,同い年くらい…だよね?』
『高校とかどこ行ってるの?』
「えっと…まだ中学です。1ヶ月後に入学します」
『そうなんだ。もしかして虹桃?』
「よく分かりましたね…」
後輩か。
『そろそろ行くね。
また明日』
「はい,また明日」
彼女と別れ,一礼して鳥居をくぐった
あと1ヶ月…早く来て欲しい
『きも,俺…笑』
メロい後輩さん
コメント
1件
おお、第1話めっちゃいい雰囲気……! 朝5時の神社、巫女さんとの会話、そして“誰の大切な人も失われませんように”っていう願いにじんときた。母親との思い出の場所に通ってる背景も切ない。で、まさかの後輩で「きも、俺…笑」のオチ、可愛すぎるだろ。次、絶対読みますわ🔥