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決定的なすれ違いは、ミユの重要な演奏会の前夜だった。
「明日、来てくる？」
ミユの問いに、コビーは一瞬言葉に詰まった。
「……すみません。課題が、どうしても」
「そう」
それだけ言って、ミユは部屋に戻った。
翌日、コビーは講義室で落ち着かず、
時計ばかりを見ていた。
――逃げている。
そう自覚した瞬間、
彼は鞄を掴んで外に飛び出した。
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