「実は俺、色が見えなくなったんだ」
『へえ、そうかい』
「なんだ、つまんねえ、もっと善い反応するかと思ったのに、、」
『見えないのは元からでしょう。そもそもこの世界に色なんてものは無いよ』
「そうだったな」
『神の暴走故、全ての「色」が消え去ったんだから。お陰で世界はモノクロさ』
「俺が悪ィか?」
『、、、嗚呼そうだね、『中原中也』と云う一人の人間の所為だ』
「おお、そりゃあ結構な事だな。だが、『太宰治』とか云う人間の成り損ないの所為でもあるだろ?」
『犬の癖に善く出来るじゃあない』
「青鯖がよく云うぜ」
“君/お前が何よりも好き”
ずっとずっと、二人きり、満面の笑みで。
-終-
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