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失敗作の双子幼馴染み🍀



ー②ー



-翌日-


深夜、学校に忍び込み、〔付き合っています!〕と黒板に白い文字をでかでかと書いた私達は、すぐにそれを後悔することになった。


「うわ、やっぱ俺達の勘は間違ってなかったぜw」

すぐに一樹の事情を知らない男子等が集まってきた。私は煙たそうに手でしっしっと邪魔くさいかの様な素振りを見せると、自分の席で、本を開いた。勿論、一樹の方を気にしながら。

あの後、 一樹が《自分はお前のクローンだ》と言って、私は未だに信じることができなかった。でも、一樹のあの行き詰まった顔を見て、少し信頼した。



「…」

一樹は、また、不安そうに顔をしかめていた。

それを、周りの男子が、不思議そうに、からかいの眼差しを向けていた。私は、一樹の様子を見て、心配の表情を浮かべた。


「あれ、実菜ちゃんと一樹君が書いたんだよね…?」

同じクラスで、よく一緒に遊んでいる夏が、声を潜めて、話しかけてきた。

「そうだけど、……どうしたの?」

私は恥ずかしそうに聞いた。


「私、怪談とか好きで、よく読んでるんだけど………、ここの学校の七不思議の一つに、『深夜、板に願い事を書くと、叶う』っていうやつがあるらしいの。あ、あくまで、噂だけど…」

私の顔は、安堵の表情だったと思う。なぜなら、もし一樹が〔嫌い〕とまでチョークで書いていたら、本当に両想いの関係が壊れてしまったかもしれなかったからだ。

「そ、それで…黒板の影響で、実菜ちゃんの気持ちがあったとしたら…」

夏は、うつむいた。そして、気まずそうに呟いた。

「一樹君と、分かれて欲しいんだ…、……」

「え、な、っ…………?」

「私、ずっと前から、一樹君のことが好きだったの!だから、こんな風に結ばれてる2人…実菜ちゃんを見てると、羨ましいっていうかっ!だから」

「ちょっと待って、…………」

私は、少し考え込んで、言った。

「私と一樹は、黒板に文字を書く前から、ちゃんと両想いだったよ、?悪いけど、私の気持ちは、変わらないから」


そして、今まで築いてきた夏との友人関係が、音を立てて崩れていった。






空が、赤く濁り、深い青色に染まり始めた時、数十人の、白衣を着た男達が、会議を経て、動き出していた………






下校時刻になり、一樹と私は、2人共々緊張で汗ばむ手を繋ぎ、ゆっくりと話しながら帰っていた。

「やっぱり、あいつ等、俺達をからかうために深夜の学校に忍び込ませたとしか思えないんだよなぁ」

「あはは、やっぱり一樹もそう思う?」

「うんうん」

「、…………そういえば、今日ね、夏から噂を聞いたんだけど、……深夜、黒板に願い事を書くと叶うって……それでね、夏が、2人の気持ちが黒板に書いたことによって成り立っているなら、別れて欲しいって言ってきたの」

「え、どうして?」

「それはねぇ、…………夏が、一樹のこと、好きだったんだってさ」

一樹ほ、一瞬驚いた様な表情を見せると、「だから最近冷たかったんだな」と言って、気にする素振りを見せずに、はにかんだ。



そして、話題が、クローンについてに入りかかった時、目の前の道路に、白いバンが止まった。

急にスライドドアが開いたと思うと、数人のマスクを被った男が、私と一樹を取り押さえて、液体に染まった布を口に当てられ、…………………








冷たい日差しが瞼にうつり、私は目を覚ました。

何処かひんやりとしたその空間は、まるで檻のようになっていた。鉄格子がかかった窓が一つ、そして、粗末なベットがポツリと置いてあるだけ。

私は出来事を1から思い返してみようと、必死に頭を抱えたが、どうやっても、何故ここに来たのかということは、思い出せなかった。


「や、やめろっ…!離せ!」


何処からか、一樹の声が聞こえた。その瞬間、私は急いで鉄格子に手を掛けた。何処も拘束されていなかったので、必死に一樹の名前を呼んだ。


「み、実菜!?実菜!!無事だったのか!?あ、っちょ、離せよ!!!」


今一樹が何処にいるのかも分からないことに、私は悔しさを覚えた。

そして、一樹が、やっと視界に入ったと思ったら、……一樹は、全身を拘束されて、知らない男達に押されて、歩きずらそうに進んでいくのが見えた。私は呆然として、なぜ一樹がこんな目に遭わされなければならないのか考えたが、全く分からなかった。


気づくと、一樹の進む先には、アニメでしかみたことのないような、緑かかった液体の入った大きなカプセルが目にうつった。

(まさか…!)



予想通り、一樹は男に抱えられて、抵抗しながらも、そのカプセルの中に、放り込まれてしまった。

ブクブクと音を立てて、沈んでいくその体を、私は不安そうに見つめた。

一樹はカプセルに全身が浸かったその瞬間、目をつぶり、眠りについたかのように動かなくなった。やがて浮かび上がり、水中で立っているかのように、手を広げ、沢山の機械に囲まれた。

(一樹…!!!)

叫ぼうとしたが、恐怖で喉が詰まり、声がでなかった。その時、白衣を着た男達がやって来て、何やら会話を始めた。私は慌てて聞き耳を立てた。


『こいつは変な感情をインプットしているそうだが…』

『ええ、記憶を調べたところ、クローン元の[朝田 実菜]に恋心を持っているとか』

『クローンがクローン元に恋してどうする…全く、逃げ出したと思ったら、何故こんなことを…』

『では……消して、もう一度、造り直しますか?』

『いや、消すよりかは、《リセット》した方が効率が良いんじゃないか?』

『なるほど、その手がありましたか。では、すぐに手配致します』


(《リセット》………?)


私の頭に疑問が浮かんだ直後、辺りが光に包まれた………。








続く



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