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私には昔、仲の良い友達がいた。
名前は「ホタル」。
彼とはいつも一緒で、よく遊んでいた。
そんな私はとある病気を持っていた。
「昼夜人格性」。
どうやら昼と夜で違う人格が存在するらしい。
私の場合、昼は穏やかで夜は凶暴…だったそうだ。
だけど当時の私はそんなことに気づきもせず、普段通りの生活を送っていた。
そう、あの事件が起こるまでは…。
ピンポーン
弱者「ホタル〜、遊びにきたよ」
と言い、彼の家のインターホンを鳴らす。
ホタル「あ、弱者。いらっしゃい」
弱者「確か泊めてもらうのは今日、だったよね?」
ホタル「うん、そうだよ」
そう、今日はホタルの家でお泊り会をする予定だ。
しかも二人だけで。
私には彼しか友達がいなくて、他の人と関わることは全くなかった。
その日の夜、事件が起きた。
弱者「ん〜、眠たくなってきたから先に寝てるね」
ホタル「おっけー、おやすみ」
弱者「おやすみ〜」
そうして部屋を出てすぐ、自分の身体に異変を感じた。
たちくらみがし、その場に座り込む。
弱者「…っ、なんか……変?」
落ち着こうと水を飲みに台所へ行く。
だんだんと意識が薄れていっていることに気づいた。
弱者「だっ…だれ、か……」
そこで意識を手放した。
最後に視界にうつっていたものは、戸棚においてあった包丁一つ…。
朝方目を覚ました。
寒気がしたからだ。
あたりを見渡すと、寝ぼけていた脳が一気に目覚めた。
皿は割れ、ゆかには傷跡、そして血のようなものがこびりついている。
嫌な予感がしたが、どうすることもできなかったので前を向いてみることにした。
弱者「…!!!」
そこで目にしたのは、包丁が刺さりその場で倒れているホタルの姿だった。
弱者「…っホタル!!!」
「ホタル!!ねぇ…返事してよぉっ!!!」
しかし、ホタルが喋りだすことはなかった。
弱者「…うっ、、うぅ……」
実際のところ、なんとなく分かってしまっていた。
私がホタルを殺したんだろうって。
でも、認めたくなかった。
唯一の親友をこの手で殺めてしまったと言う事実を。
そんなことするわけないと、自分すらも騙そうとして。
だけど、現実は嘘をつかなかった。
弱者「私は…君とずっとそばにいたかった」