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第2話 それも好き?
研究テーマ:好きな人の好きな人
五月下旬。
窓の外では、少し前まで咲いていた桜がすっかり姿を消していた。
代わりに、青々とした葉っぱが木々を彩っている。
俺たちが恋愛研究クラブを始めてから、約一ヶ月。
最初は本当に誰か相談に来るんかと思っていたけど――。
最近は、ちらほらと相談を持ちかけてくる人が増えていた。
今日も放課後、俺とじゃぱぱは部室で研究ノートを広げていた。
💚「最近、相談増えてきたよね〜」
💛「せやなぁ。最初は誰も来んと思ってたわ」
💚「俺たちの研究が認められてきたってことだね!」
💛「まだ始めて一ヶ月やけどな笑」
そんな話をしていると――。
コンコン。
部室の扉がノックされた 。
💚「はーい!」
扉が開く。
そこに立っていたのは―― 。
🩷「……あの」
💛「こんにちは」
🩷「ここ、恋愛研究クラブ……ですよね?」
💚「うん!そうだよ!」
🩷「よかった……私はのあです」
のあちゃんは少し緊張した様子で部室へ入ってきた。
そして、俺たちの前の椅子に座る。
💚「俺はじゃぱぱ」
💛「たっつんです」
💚「それで、今日はどうしたの?」
🩷「……相談したいことがあって」
💛「もちろん。なんでも言ってええよ」
のあちゃんは少し迷ったあと、小さな声で言った。
🩷「私……好きな人がいるんです」
💛「うん」
🩷「その人のことが……ずっと好きで」
のあちゃんは少し照れたように笑った。
その表情を見て、俺はなんとなく応援したい気持ちになった。
でも――。
🩷「……でも、その人には好きな人がいるみたいなんです」
💛「……あぁ」
それは、なかなか難しい話やな。
🩷「だから……私、諦めたほうがいいのかなって」
のあちゃんは俯いた。
俺とじゃぱぱは顔を見合わせる。
💚「……なるほど」
💛「じゃあ…今回の研究テーマは……」
俺は研究ノートを開いた。
そこに大きく書く。
『研究テーマ:好きな人の好きな人』
💚「好きな人に好きな人がいる場合、どうするべきか……」
💛「これは難しいなぁ」
🩷「……はい」
のあちゃんは不安そうに俺たちを見る。
俺は少し考えてから、口を開いた。
💛「ねぇ、のあちゃん」
🩷「はい?」
💛「ちょっと…辛辣やけど、好きな人が幸せなら、それでええんちゃう?」
🩷「……」
💚「…………」
じゃぱぱも黙った。
はるさよ
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りんご飴@.毎日投稿
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💛「もちろん、自分の気持ちを諦めるっていうのは簡単なことやないと思うけど」
俺は続ける。
💛「好きな人が、その好きな人と一緒に幸せになるんやったら……それを願うのも、好きってことなんちゃうかな」
🩷「……好きな人の幸せを、願う……」
💛「うん」
のあはしばらく黙っていた。
そして――。
🩷「……でも」
顔を上げる。
🩷「私は……まだ諦めたくないです」
💛「……!」
💚「そっか」
💛「そう…だよな、まだ分かんないもんな!」
🩷「その人が誰を好きなのかも、まだちゃんとは分かってないんです」
💚「え?」
🩷「ただ……周りの人から聞いた話で」
💚「じゃあ!」
じゃぱぱが勢いよく身を乗り出した。
💚「まずは、その人の好きな人が誰なのか調べてみよう!」
💛「え?」
🩷「調べる……?」
💚「うん!」
じゃぱぱは研究ノートを開いた。
💚「好きな人の好きな人を調べる!」
💛「そのまんまやん笑」
💚「いいじゃん!」
🩷「……お願いします!」
こうして――。
俺たちの新しい研究が始まった。
研究テーマ――『好きな人の好きな人』。
* * *
それから数日。
俺たちはのあちゃんから聞いた情報をもとに、いろんな人に話を聞いていった。
のあちゃんが好きなのは――えとちゃん。
そして、そのえとちゃんには好きな人がいるらしい。
💛「でも、本人から聞いたわけやないんやろ?」
🩷「はい……」
💚「じゃあ、まだ確定じゃないね」
俺たちはさらに調べた。
学校でのえとちゃんの様子。
誰とよく話しているのか。
誰といるときが一番楽しそうなのか。
そして――。
💚「……分かった」
💛「ほんま?」
💚「うん。たぶん、この人だよ」
じゃぱぱが指差した先。
そこに書かれていた名前は――。
💛「……ゆあんくん?」
🩷「……!」
のあが息を呑んだ。
💚「えとちゃんの好きな人は、ゆあんくんって子だと思う」
🩷「……そう、ですか」
のあは俯いた。
しばらく沈黙が続いた。
やっぱり、辛いよな。
好きな人の好きな人が、自分じゃないって知るのは。
俺は何も言えなかった。
でも――。
🩷「……決めました」
💛「え?」
のあちゃんが顔を上げた。
🩷「私、告白します」
💛「……!」
💚「のあちゃん……」
🩷「…叶わないかもしれません」
のあは少し震える声で言った。
🩷「それでも――」
そして、まっすぐ前を向いた。
🩷「叶わない恋だったとしても、後悔したくないから。」
その言葉に、俺は何も言えなかった。
ただ、すごいと思った。
好きな人の幸せを願って、自分の気持ちを諦める。
それもきっと、ひとつの『好き』。
でも――。
好きだからこそ、自分の気持ちを伝えたい。
それもきっと、『好き』なんやろう 。
💛「……そっか」
💚「うん」
じゃぱぱも静かに頷いた。
そして
私ーーのあは、えとちゃんに想いを伝えた。
🩷「ずっと前から…えとちゃんが好きで…だから…」
🧡「…ごめんなさい。今はまだ……」
🩷「ううん。待つよ」
🧡「……え?…なんで?」
🩷「だって、私も好きな人がいるから」
🧡「……」
🩷「好きな人に好きな人がいる気持ち、分かるから」
🧡「……私、もう一回ちゃんと考えてみてもいい?」
🩷「もちろん!」
* * *
放課後。
部室で俺ーーーたっつんと
じゃぱぱがのあちゃんを待っていると――。
扉が開いた。
🩷「……ただいまです」
💛「のあちゃん!」
💚「どうだった!?」
のあちゃんは少し困ったように笑った。
🩷「……ちゃんと、伝えました」
💛「うん」
🩷「でも……」
のあは少しだけ目を伏せる。
🩷「えとちゃんも……失恋してたんです」
💚「え?」
🩷「ゆあんくんには、別に好きな人がいるって知ったみたいで……」
💛「……そうなんや」
🩷「だから、えとちゃんもすごく悩んでて」
のあちゃんは少し笑った。
🩷「でも……」
頬を赤くする。
🩷「私の気持 ちを、ちゃんと考えてくれるって」
💚「……!」
💛「それって……」
🩷「はい」
のあちゃんは嬉しそうに笑った。
🩷「これから、ゆっくり考えていくことにしました」
💛「そっか!」
💚「よかったね、のあちゃん!」
🩷「はい!」
三人で笑う。
まだ恋人にはなっていない。
でも――。
きっと、ここから何かが始まるんだと思う。
俺はそう思った。
その帰り道。
じゃぱぱと二人で歩いていると、ふと今日のことを思い出した。
💛「なあ、じゃぱぱ」
💚「ん?」
💛「好きな人が幸せなら、それでええって……」
💚「うん」
💛「ほんまにそう思う?」
じゃぱぱはすぐには答えなかった。
少しだけ下を向いたまま歩いている。
💚「……」
💛「じゃぱぱ?」
💚「……うん」
そう答えた。
でも――。
その声は、いつもより少しだけ小さかった。
💛「……?」
なんやろ。
さっきから、じゃぱぱの様子が少し変な気がする。
俺は首を傾げながら、隣を歩いた。
春の終わりの風が、二人の間を静かに吹き抜けていった。
ここまで読んでくださりありがとうございます!
文章を書くのがすごく苦手で読みづらいしわかりにくい文章になってしまいましたすいません!!
のあえと編はもう少し続きます!!
放課後なんでも相談部!よりも登校頻度が少なくなるかもしれません…!
コメント・♡をしてくださったらたぶん登校頻度が多くなると思うので、ぜひお願いします!
コメント
1件
読んだよ〜!のあちゃん、勇気出して告白したのすごいね…。好きな人に好きな人がいるって分かっても、自分の気持ちをちゃんと伝えられたの、本当に尊いなって思った😢💞 それに、えとちゃんも失恋してて…二人がお互いの気持ちを大事にしようとしてるのがじんわりきた。たっつんとじゃぱぱの距離感も気になるし、続き読みたい!