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『 甘味食っとらんではよ書類しろや! 』
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あのあと寝てしまったのだろうか、俺はベッドの上に居た。
psn「 あ、起きた? 」
gr「 あぁ……。先程は申し訳なかったな… 」
psn「 全然大丈夫だよ。そういや聞きたいんだけどさ、 」
psn「 ……tnがさ、居ないんだけど知らない? 」
tn…その名前を聞いて思い出した。
あぁ、なぜ忘れていたのだろうか。私の半身を、右腕を
gr「 何も知らんな。 」
psn「 そ、っか……。 」
gr「 それでは、仕事に戻らせてもらうゾ 」
psn「 うん、頑張ってね 」
そう返事を貰い、俺は医務室を後にした。
総統室に戻った時、自分の机の上に先程手に持っていた赤いマフラーが置かれていた。
それと一緒にメモも置かれていた。
『 無理せんようにな。by.ut 』
gr「 どいつもこいつも……オカンかなんかかよ 笑 」
gr「 はぁ…… 」
少しため息をついたあと、赤いマフラーを手にとる。
gr「 ……tn。お前は一体何処へ行ったんだ…。 」
そう悲しみが混じる俺の独り言は
窓から微かに流れる冷たい風と共に消えていった。
今のこの気持ちを、怒りと悲しみと後悔が混じって可笑しくなっているこの気持ちを
どうしても忘れたくて
どうしても思い出したくなくて
机の上に置いてある甘味を口にする。
この後悔を引きずらないように
この悲しみを誰にも知られないように
この怒りを忘れられるように
次々と自分が持っていた甘味を口にする。
psnに血糖値がどうのこうの言われていたが今は関係ない。
忘れたいから、この気持ちを、感情を
ただただ、無言で甘味を口にしながら書類を片付けていく。
忘れてはいけないことを忘れたいから
ただ彼奴が居なくなったという現実から離れたいから
ただ、自分の好きな甘味を口にしていても
いつものような甘味はあっても涙のように少し苦くて
いつもはやりたくない書類で頭をそっちへ持っていこうとしても
どうしても彼奴の顔が、声が、全部頭に過ってしまう
流石我が右腕であり半身であり友人だと思う。
こんな面倒な土産を置いていって、勝手に消えていくだなんて。
gr「 はッ……笑 悪いやつだな本当に 」
gr「 そして、今日はやけに静かだな。 」
耳障りなほどうるさかった組織も、
お前が居なくなった途端これだ。
gr「 俺も人のこと言えないが、お前ら全員身内に優しいんだよな 笑 」
少し顔がひきつったようなそんな苦笑いをする表情が零れ落ちた。
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コメント
3件
あ゛ッッッ… えッッッ…、 思っただけの感想なんやけどさ… 『Q、貴方は何処に居ますか』 ってさ、 『貴方のそばに居たかった』 の目線違いの物語、? 違ったらごめんなんやけどさ、 赤いマフラー置いてったって書いてあってこっちも赤いマフラー置いてあったから…、 そしてtnが行方不明だし…、 語ってごめん、! 最高やった!!! 続きまってるわ!