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夏休みだからとかいって調子乗ってのんびり書いてたら2時超えてしまった!!!!
あースイカ食べたい🍉🍉🍉
・緑黄
・R18
完全に日没してから何周時計の針が廻った頃だろうか。
深夜とは言えど夏の蒸し暑さは侮れないが、昼のあの猛暑と比べてみれば大分気温も風の心地も落ち着いた。
そんなことを考えながら、電柱で上手く隠れたどこかの家の塀にもたれかかった。
👑「はぁ…..」
体感、今は25時くらいだろうか。
ぐーっと鳴るお腹と足に響き続けるジンジンとした痛みを忘れたい一心で無理矢理目を瞑る。
🍵「っちょ、キミ…こんな時間にどうしたの…!?」
👑「ぁ、ぇ……」
そんな中、突如上から降ってくる驚いたような声に朦朧としかけていた意識がハッと研ぎ澄まされる。
暗くてよく服装は見えないが、見回りの警察の職務質問みたいなものだろうか。ここで捕まってしまえば面倒なことになるに違いし、最悪署にでも連れていかれる。
👑「っ……!」
そう悟った俺は暇つぶし用に弄っていた未完成のたんぽぽの花の冠を足留めでも喰らわせようと、警察官の足元に投げ去る。
🍵「……もしかして、噂の家出少年?」
👑「っ離し、…!」
しかし、そう上手くはいかないらしい。
俺よりも圧倒的に筋肉質なその手に引き止められ、俺の抵抗は虚しく意図も簡単に静止されてしまった。
投げた花の冠に目をやると、俺が遊んでいた状態となんら変わっておらず踏まれもしていなかったから、足留めとしての機能はしていなかったと直ぐに理解した。
🍵「……きみ、何歳?」
👑「っ、………」
答えたところで資料の一部にしかならないんだ。高校二年生にもなってしまえば、警察の穢いところなんてさすがの俺でも知っている。
🍵「背丈的に中学生?…だとしたら歳の割に腕細すぎない?」
既に逃げられないと言うのに、更にこの男は俺の腕を強く握った。
そんな極限まで痛くしなくたって最初の力でも十分逃げられないってば。
👑「ちゅうがくせっ…!?ちが、俺は高校生で…っ、」
🍵「なっ……高校生っ!?」
👑「あ、」
背丈がどうのこうのという発言に気を取られ、ついムキになって反抗的に年齢を答えてしまった。
たしか、高校生でも補導対象だったよね。
🍵「……一旦、俺の家来る?」
👑「…へ?」
🍵「ほら、その……ね。」
驚いた。逃げ出す前に、親の情報や通学している学校、姓名や細かな生年月日などの何から何までの情報を聴き出されると思っていた。
👑「……い、く」
優しそうに俺を見下ろすおっとりと垂れた赤い瞳の持ち主は、嬉しそうに三日月型に目を細めた。
一見優しそうな人ほど怒らせたら不味いと言うし、反抗する気力なんてものは更々起きなかった。
🍵「はい、ホットミルク」
👑「ぁ、ありがとうございます……」
差し出された飲み物に毒が溶け込んでいないかを疑いもせず、俺は一気に喉奥へと流し込んだ。
久々の水分補給の機会を拒む訳にはいかないし、例え毒が入っていて即死する可能性を孕んでいたとしても俺の今までの人生に思い残すことなんてない。
そんな好都合の条件を鵜呑みにした。
🍵「ふふっ、いい飲みっぷりだね」
🍵「そんなに喉乾いてた?」
向かい側に頬杖をついて座っている彼は、じーっと俺の様子を見詰めた。
ゲージの中に閉じ込められたハムスターになった気分だ。まるで、回し車の上で踊らされているみたい。
👑「っあ、ごめんなさ…」
🍵「人が嬉しそうにしてるの見るの好きだからいいよぉ、あ…おかわりいる?」
👑「……すみません」
彼は嬉しそうに立ち上がり、ぱたぱたと足音を鳴らしてキッチンへと小走りで姿を消していく。
今まで目の前の彼に気を取られていて気が付かなかったが、辺りを見渡すと疑うほどに部屋が整っている。
警官みたいな忙しい役職の人種は片付ける暇が無いから散らかっているイメージがあったけれど、どうやら違うみたいだ。
🍵「…はい、どうぞ」
👑「うわぁ…!」
先程よりも並々に注がれたホットミルクに加え、今度は何枚もののクッキーが並んだお皿が俺の元へ到着した。
刹那、小麦の芳醇な香りが俺の鼻を擽る。
普通の暮らしをしている人からすればただのクッキーに過ぎないんだろうが、俺にとってはご馳走だ。
👑「い、いただきますっ…!」
羞恥や躊躇なんて捨てて、目の前のクッキーを口の中へと放り入れる。
飲み干す勢いでグラスを傾ける俺に、彼は優しい声で問い掛けた。
🍵「…それじゃあ、訊かせてもらってもいい?君のこと。」
わかったことは4つだけ。
このみことという子、通称みこちゃんは17歳の高校二年生であること。
でも学費が払えないから休学をして、働いているんだって。
🍵「…まだ若いのに、凄いね」
👑「……立派なんかじゃないよ、俺は十分汚れてるしね」
それが、水商売であること。
どうやら今のご時世、バイトでの個人情報の創作はかなりチャレンジらしい。
だから夜の営業に転がり込んだと。
🍵「そうなの、かなぁ…」
そしてそれが、親との関係に亀裂が入った原因であること。故に、家出少年の肩書きに繋がっているらしい。
👑「……だから、すちくんみたいな立派な職業の人憧れだよ」
🍵「あれ、俺職業の話なんてしたっけ?」
👑「ぇ、だって見回りの警察官で…」
そして最後の4つめ。
彼は、圧倒的に弱いこと。
その”弱い”にも主語は複数存在する。
🍵「…俺、警察なんかじゃないよ?」
👑「へっ、うそ、ちがうの…!?」
学校に通えていないから学力が著しく劣っていて頭が弱い。また、腕を掴んだときにも思ったが、懐が苦しいため摂食もまともにとれていないため力が極めて弱い。そしていちばんの難点である、押しに弱いこと。自分に自信が無いのか、意思が弱いからすぐに俺の意見を呑み込んでくれる。
🍵「最近ここらへんで噂の誘拐犯って知ってる?」
🍵「まぁ、お金が無いみこちゃんはスマホ持ってないから知らないかぁ…笑」
向かいに座るみこちゃんの呼吸が、俺の発言を境にぴたりと止まった。
発言のひとつやふたつですぐに怯えちゃうなんて、かわいいね。
👑「な、ぇ……っ、?」
そんな子が正しい知識も身につけていない無防備のまま夜の街をふらついて、見知らぬ大人と身体を重ねちゃってさ。
俺よりももっと酷い男と当たったらどうするの?性病持ちの男に襲われたらどうするの?
🍵「…逃げれないね、なんでだろうね」
👑「っや、……」
道で出会った男の家に転がり込んで、安易にホットミルクなんか飲んでクッキーまで食べちゃって。
お陰で今みこちゃんは身動きをとることが出来ない。でも、それは恐怖や驚愕で腰を抜かしたという訳では無い。
🍵「……媚薬なんて飲むからだよ。」
👑「び、やく…?」
何度か耳にしたことがある単語。
今まで身体を重ねてきた大人達も、何人かが媚薬がなんとかみたいな事を口にしていた気がする。
でも、媚薬だなんてただの玩具に過ぎないと思っていた。
フィクションの世界を盛り上げるだけのただの創作の薬で、リアルでそんなものが効くわけが無いと思っていた。
👑「っは、ぇ……?/」
でも媚薬を飲んだと知った今の俺は、ぐるぐると目まぐるしく熱が体内を駆け巡る。
味のしないはずの唾液で広がる口内が何故か甘ったるく感じてきて、視界に広がるすちくんの顔がぼんやりと滲んでいる。
👑「っ…う、うそ……なんで、…/」
何故か既に疼いてどうしようもなく苦しい下半身に目をやると、既に大きな昂りが歪にズボンに膨らませている。
🍵「…どうしたい?」
🍵「身体全体に効果が広がれば今よりももっと熱くて苦しくなるけど。」
破廉恥なことを考えているみたいに欲情がくっきりと現れたその紅い瞳から、涙を零させてみたい。
ごくんと上下するすちくんの喉仏に噛み付いてみたい。
自身の身体中に溜まったこの熱をどこかに逃がして楽になりたい。
そんな一心で、すちくんの腕を掴む。
👑「…やりたい、っ…♡」
👑「はやく、…しよ…/」
あばよくば、この発言で照れてくれたりしたらいいななんて甘いことを考える俺とは裏腹に、すちくんは嘲笑するように鼻で笑った。
🍵「っふふ、笑」
👑「なっ、なんで笑って……」
腕を掴んだ手を振り払われ、代わりと言わんばかりに手と手の間を縫ってきゅっと折られる。
🍵「…なにか勘違いしてるみたいだけど、みこちゃんは挿れられる側だよ?」
👑「ん、ぁ…っ…う、…♡」
👑「すちく、…っすち、…♡」
行為自体はハジメテじゃない。
一心不乱にお金を稼ぐため、数え切れないほどの人と身体を重ねてきた。
勿論女の子を善がらせてきたし、男の人相手だって嫌な顔せず相手にして働いた。
👑「ぁ、っう、…ゃ、…..♡」
👑「すちく、っ…../(涙目)」
殆ど俺が挿れる側とは言え、挿れられたこともあった。
優しく抱いてくれる人も、欲求のままに激しく奥まで刺激を与えてくる人も。
🍵「なぁに、みこちゃん…♡」
👑「ひぅ、っ…!?♡♡」
でも、なんて言うんだろう、この感じ。
今まで感じたことの無い甘い波が不規則に押し寄せて、頭がビリビリする。
特段いいところに当ててくる訳でも、激しく抱かれているわけでもないのに。
🍵「…っ、あんま締め付けないでもらってもいいかな、♡」
👑「っちが、……♡」
これが媚薬の効果ってこと?
それとも、単にすちくんが上手なだけ?
わかんない、わかんないけど。
👑「やら、っやぁ…っすちく、…♡」
👑「ぅ、いく、…っ…ぃぐ、…/♡」
きもちい、きもちいきもちい。
頭の中が簡単なことでしか埋められない。
おれ、本当にバカになっていく。
🍵「っ、…はやく動くよ、…♡」
👑「っや、…っう、〜〜〜゙…っ、♡」
すちくんに縋り付くように抱きつく。
そのまますちくんの腰あたりで足をクロスさせて、きゅっと目を瞑る。
押し寄せてくる得体の知れない感覚に身を任せ、すちくんに体を委ねて。
それで、それで────。
ミーンミン、ジッ、ミンミン。
そんないくつかの蝉の煩い鳴き声でハッと目が覚める。
👑「っ、……?」
いつもなら起きたときに感じる焼けるような日差しが無くて、空気が冷たい。
硬いコンクリートではなく白いカーペットに寝転んで、車の走行音も聞こえない。
不思議に思って薄ら目を開けると、大きな背中がこちらに向かっていた。
👑「…すちく、…?」
🍵「っあれ、起きた?おはよぉ」
目に焼き付けられた獣の様なすちくんの顔が無くて、出会ったときのおっとりした優しい笑顔がこちらを向く。
ならこの記憶は一体…?
👑「…お、おはよう…?」
🍵「なぁにキョトンとしてるの!」
🍵「昨日の夜のこと、忘れちゃったの?」
必死な顔で訴えるすちくんの言う昨日の夜、とはなんのことだろうか。
全く記憶のないボサっとした俺をみて呆れるように、やれやれと溜息をついて携帯をいじり出した。
🍵「……はい、これ」
ピコン、という音と共に動き出したひとつの映像。
すちくんの名前をしつこいほど連呼し、ぐしゃぐしゃのソファの上で善がるひとりの男の姿。口の端から情けなく涎を垂らし、犬のように舌をはあはあと出して呼吸を必死に繰り返す、紛れもない俺自身。
👑「……っ〜〜〜、!?//」
👑「ちょ…け、消してやっ、/(涙目)」
🍵「それはちょっと厳しいかなぁ」
すちくんのスマホを奪おうとするも、ひょいっと上手く交わさる。
そのままぱたぱたと部屋中を走り回るすちくんに便乗して俺も後を追いかける。
👑「もぉおぉおおっ、消してやぁっ!!//(涙目)」
蝉よりもうるさいと言っても過言では無いほどの俺の情けない大きな声が、しばらく部屋中に響いた。
コメント
6件
うきゃぁ!!🙈💓緑黄だー!!!!緑黄も私の好物なんすよねー🫣🩷 ずっと緑くんの手のひらで転がされてる黄ちゃんが可愛いんだよなー🥹💛 緑さん少しSっ気あって好き🙄🙄 黄ちゃん自分が上になるつもりだったけどやっぱ緑さんにされるがままになっちゃうんだよね〜😻👍🏻それがあなたの可愛いところ🫵🏻♡( 夏休みは夜更かししてなんぼよ!!現在進行形でオールです。⬅現在5:40