今日はまたルビーさんデス
٩(・ω・)วlet’s go!
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ルビーside.
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俺は紫霊が嫌いだ。
馬鹿みたいに笑ってて、楽しそうで…
それだとキラも…となるが、キラはまた訳が違う。
紫霊と俺は幻想郷を脅かした人。
キラは幻想郷を救った人。
幻想郷を救った人が笑っていても、おかしいことは無い。なんなら当たり前だろう。
でも紫霊と俺は違う。
本当なら笑ってはいけない。だって幻想郷を脅かしてしまった大罪人なのだから。
そんな中で紫霊は笑っている。
楽しく過ごせている。
輪の中に入っている。
…俺は入っていない。
???「よっ、ルビーさん」
そう言ってひょっこり現れたのは…
ルビー「…紫霊か。」
紫霊「こんな夜中に外でなーにやってんだ?」
ルビー「…別に」
紫霊「冷たっ!…ぐすん」
嘘泣きをしだす。
ルビー「…そういうの要らないから」
紫霊「…おい、本当にどうしたんだよ?何かいつもより辛辣なんだけど」
…本当にこういう時だけは鋭いんだよな、コイツ。
…俺は…お前の…
紫霊「ちょ、無視は辞めて貰えませんかー?」
…消えるか
ルビー「…」スゥゥ
紫霊「ルビー!?おいルビー!待てって!ぉぃ…」
夜は冷えるな。
俺の態度みたいに。
ポツ
ルビー「…雨」
降って来たな…でも…帰りたくない…
ルビー「洞窟…無いかな…」
ザー
ルビー「あった…」
服も、髪も、びしょ濡れだ。
…寒いな
…怖いな
…でも、帰りたくない
急激な眠気が襲う。
ルビー「はは…そういえば最近ちゃんと寝てなかったなぁ…」
寝たら、死んでしまうかもしれない。
でもまぁ、死んでもいいだろう。
ルビー「おやすみ」
誰に言うのでもなく、俺は呟いて、深い眠りについた。
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紫霊side.
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ルビーが何処かへ行ってしまった。
さっきのルビーは何かおかしかった。
まぁでも、ルビーの事だ。そのうちひょっこり帰ってくるだろう。
そう思い、俺は館でルビーを待つことにした。
あれから数時間が経った。ルビーはまだ帰ってこない。
紫霊「外に…居ねぇかな…?」
そう思い外に出る。
ポツポツ
紫霊「雨…」
雲の流れを見るに、結構酷くなるようだ。
ん?待てよ。ルビーは傘、持ってないよな?
そう思った時にはもう体が動いていた。
館に戻り、傘を2本持ち、念の為救急セットを持って、また外に出る。
急がないと。
またルビーが苦しむ…いや、
紫霊「苦しませないんだ…絶対に…」
少しだけ明るくなってきた。もう明け方だ。なのに、ルビーはまだ見つからない。
その時ふと、初めてルビーと会った森を思い出した。
───あの森なら、居るかもしれない。
根拠は無い。けど、そんな気がした。
紫霊「着いた…」
ルビーを探す。
ルビーは居なかったけど、足跡を見つけた。
これがもしルビーの物なら…と、足跡を辿っていく。
紫霊「っ…ルビー!!」
ルビーは眠っていた。
深く、苦しそうに、目を閉じて。
すぐに心臓の音がするか確認する。
───生きてる
でも、服はびしょ濡れだ。このままだと風邪を引く。
俺は急いでルビーを抱き抱え、外に出る。
雨は止んでいた。朝日が眩しかった。
まるで、奇跡を促すかのように。
ガチャ
紅魔館に入ると、皆が居た。こちらを凝視している。
タッタッタッ
レミリア「ちょっとどこ行ってたの!?心配したじゃない!!」
その目には、涙が溜まっていた。
紫霊「悪ぃ、心配掛けたな。それよりタオル用意してくれねぇか?ルビーが…」
レミリア「分かったわ!」
キラ「…なぁ、何で雨降ってたのに外行ったんだ?」
紫霊「まだ雨が降ってない時、ルビーが外に居て、会話したら、急にどっか行っちまって…探しに行ったら、洞窟に全身びしょ濡れの状態で居て…」
ザキ「おい紫霊…」
真剣な顔で見つめてくる。
紫霊「なんだよ…」
キラ「おま…気づいてねぇのか?」
コイツは驚いた顔をしている。
紫霊「だから何がだよ…」
ザキ「お前今…」
え?泣いてる?
目尻を触ってみる。
…あ、確かに泣いている。知らぬ間に泣いていたらしい。
キラ「無理…すんなよ」
紫霊「…うん」
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ルビーside
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パチッ
…ここは何処だ?洞窟に居たんじゃ…
???「おっはよ〜」
そこには、俺の嫌いな奴が居た。
ルビー「紫霊…ここは何処だ?」
紫霊「ルビーさんの部屋だけど?」
話を聞くと、洞窟に居るのを見つけて、運んでくれたらしい。
ルビー「そうか…」
紫霊「感謝ぐらいしろよ!?…何であの時急にどっか行ったりしたんだ。」
やはり聞いてきたか。
ルビー「別に」
紫霊「別にじゃねぇだろ…」
適当に流そうと思ったが、許してくれないらしい。
まぁどうせ嫌いだし、何を思われても関係ないし、言うか。
ルビー「…俺はお前が嫌いだ。」
ルビー「馬鹿みたいに笑ってて、過去なんか忘れたように楽しんでいる…そんなお前が嫌いだ。」
紫霊「…俺だって、過去を忘れている訳じゃあない。なんなら今でも鮮明に覚えてる。」
ルビー「じゃあ何で…!」
紫霊「アイツらが受け入れてくれた。」
ルビー「っ…」
紫霊「だから、笑っていられるだけだ。」
紫霊「そして…」
そう、紫霊は俺に微笑んで言った。
…ああ、そうか。
俺は紫霊が嫌いなんじゃない。羨ましかったんだ。
…伝えないと。
ちゃんと、言葉で。
ルビー「俺は…紫霊が嫌いなんじゃない…羨ましかった…」
紫霊「…そうか」
紫霊「じゃあ、一緒に変わっていこうぜ。」
ルビー「っ…!だ、だからそこまで上げたつもりは無いと言っただろー!!//」
一緒に変わっていこうな。
・━━━ ℯ𝓃𝒹 ━━━・
お帰りなさい!!
ルビーさんはその後結局風邪引いて紫霊に看病されました☆
おつちこっ( ˙꒳˙ᐢ )
コメント
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( ˘ω˘ )スゥッッッ 神ぃぃぃぃぃぃぃ!
師匠様〜(;▽;)
( ´・֊・` )フヘヘ ザキ『うわぁ……((引き』 ザキさんそれは酷いよ?!