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_今日は合格発表日。息詰まりながら私は掲示板を見上げ、受験番号を探した。
「合格…!」
これまでにない喜びが身体中に響いた。
まさか、本当に合格できるなんて…!私の頭では無理だと思って…え?
「新入生、代表…?」
私は唾を飲み込み、状況を理解した。
「え、えぇぇぇえぇ!?」
こんにちは!私の名前は小川遥奈!なんと、私…私立春ノ宮高校に受かることができました!なぜ受験したかと言うと…この学校には、猫王子という猫のようにクールでツンデレのような美青年がいるみたいです!私はその王子を探るべく、受験しました!勿論、理由はそれだけではないですが、とにかく今日は入学式!しかも新入生代表!こんなの…
緊張するに決まってるじゃないですか…
今思ったけど、え?代表?受かるために頑張っただけなのに?えっ?あ、嫌がらせですか?そうですよね?そうだと言って!
そうこうしているうちに入学式の時間はすぎていく…
「新入生代表、小川遥菜」
体育館に先生の声が響く。
「はいっ!」
それに負けじと私の声も響く。私が歩いている姿をみんなが見ている。ならば背筋を伸ばそう。
返事と歩きは完璧!あとは、読み上げるだけ!
「私たちは、本校の生徒としての誇りを持ち_」
それにしても、猫王子どこかな〜。2年生だからいるはずだけどちっとも分かんないや…緊張もどっか行ったし、つまんないな〜。
「○○4年、四月九日、新入生代表、小川遥菜」
体育館に拍手が響き渡る。私は丁寧に一礼し、背筋を伸ばして席に戻った。
「あっ、」
あそこに座ってるのって、もしかして猫王子!?
猫王子は綺麗な黒髪、冷たい目付き、真顔だった。
こ、これが例の?待って、美形すぎる…推せる推せる…後で話しかけようかな…
私はそんな調子に乗りながら、入学式は幕を閉じた。
「さて、1年生のみんな〜、入学式が無事に終わりました。が、お勉強はありますからね〜!教科書配ります」
教室中にブーイングが響く。最も、私もその1人だが…配られた教科書はピカピカに輝く新品だった。例えるとしたらなんだろう。月とすっぽんの月だろうか。それくらいに綺麗だった。
「はいはい、ブーイングしないの!1時間目は自己紹介などをしますから、それで許してくださいね〜」
じ、自己紹介!?私が一番苦手な事…しかも、絶対みんな自由に自己紹介するし、私順番早いし…
「浅田陽希って言います!好きなことはアニメを見ることで、嫌いなことは勉強です!趣味は_」
あぁ、この人の番が長引いてくれたらなぁ、
「質問はありませんか!」
えっ、質問聞くの!?絶対みんなやるじゃん、最悪…
「じゃあ次、池田さん」
「はい。どうも、池田奈央と言います。趣味は_」
自分の番が近づくほど鼓動が身体中に響いている。周りに気づかないほど、
「次、小川さんですよ」
あっ、え、もう?この人は…えっと、私の前だから江藤さんか
「あ、教えてくださりありがとうございます」
はぁ、やるか〜、
「私の名前は小川遥菜と言います。特技はバレエと陸上。好きなことは絵を描くこと。苦手なことは喧嘩です。」
よし、多分完璧!あとは質問、
「質問はありませんか」
私の声が終わると同時に複数の手が上がる。
終わった、なにかの嫌がらせですか?
「あら、小川さんの質問は多いのね。じゃあ、苗字順に言ってちょうだい。」
先生!?長引くのでやめましょう!?ん〜、でも、こうなったら仕方ないか…最初は、ゲッ、浅田くん…
「なんで眼鏡かけてんの?キャラ付け?」
はっ!?
「違うよ!?ただ少しだけ、目が悪いだけで、」
阿呆なのかこいつ!?
「ふーん」
そして反応が薄い!?最初にそんな質問してくるな阿呆!はぁ、次は江藤さんか…
「特技はバレエと陸上って言っていたけれど、習っているのかしら?」
きたよこれ…小中でも同じ質問されたよ…
「えっと、陸上は習ってるんですけど、バレエは趣味で…」
「あ、そうなの。てっきり逆かと思ってたわ。教えてくださりありがとうございます」
あー、どういたしましてなのかこれは?あとお礼さっきの私が言った言葉だなこれ?…偶然かな。
「なんでおさげ何ですか!」
えっと、誰だっけこの人、神崎直汰だっけ。まぁそんなことはどうでも良く、
「自分に似合うからですかね…あ、勿論バレエの時は違いますけど」
「そうなんですね!ありがとうございます!」
はぁ、もう嫌だ、あと3人もいるの?
「えっと_」
はぁ、やっと終わった、他の人が自己紹介する時間はあるのだろうか…あ、全然まだ余裕であるわ。
____
はぁ、やっと4限目まで終わった、早く猫王子に会いたい!でもどうやって、あ、そうだ!2年の廊下適当に歩いてたら会うでしょ!私天才!
上機嫌で2年の廊下に歩いていく。するとそこには人だかりが…
まさかあれが猫王子!?人だかりできてるってことは絶対そう!よし、輪の中に入ろう!
私は満員電車のような人だかりをやっとの思いでぬけ、猫王子の目の前に着いた。
「ん、何」
猫みたいに冷たい…噂は本当だったんだ!じゃなくて、あぁ、後先考えずに行動したから何言うか決めてない!
私はオロオロして猫王子の歩みを止めていた。だが、その行動は間違っていた。
「何お前。俺そういうオロオロしてる人とか普通の人間って”大っ嫌い”。はやくどっか行って?」
「ッ…」
呆然となっている最中、猫王子は横を通り過ぎて行った。
私の初恋(仮)、これで終わり?やっぱり、見た目がダメなの?地味な方がいいんだけど、でも王子、いや、さっき名札が見えた、猫宮先輩だ。猫宮先輩は「オロオロしているやつが嫌い」って言ってた。性格がダメなのかなぁ…あ、やばい涙出ちゃう、人前で泣く訳には行かない、
私は校舎裏に行き涙を流した。今まで溜め込んでた涙も同時に。
「阿呆だな、私。こんな性格なのに話しかけようとして、失敗して。努力が水の泡になっちゃった…」
少ししたら落ち着いたので、教室へ帰った。
____
5限目6限目が終わり即座に帰った。そして、泣いて泣いて泣いた。どうして過ちを犯したのだろう。自分が自分を責めている。猫宮先輩に嫌われた私。一体、これからどうなるの?
_終わり