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春の陽気が心地よい放課後の教室。数名の生徒が談笑する中、sgiは一人、窓際の席で難しい顔をして参考書を睨んでいた。
⛰️『sgiさん、お疲れ様です!』
完気いっぱいの声が教室に響き、sgiは顔を上げた。
🐚 『あ、ymmt。お疲れ様。』
⛰️ 『あの、sgiさん。もし時間があったら、一緒に帰りませんか?』
🐚 『え?』
⛰️ (やばい、急すぎた!?sgiさん、迷惑だったかな)
⛰️ 『だ、ダメだったら全然大丈夫なんです!その、sgiさんが忙しいのは分かってるので!』
🐚 『いや、別に用事はないけど…(ymmtと帰るって、何かあるのか?)』
⛰️ 『えっと…その…(なんて言えば…!)」
⛰️ 『今日、購買でsgiさんが好きそうな新作のお菓子を見つけたんです!もしよかったら、一緒に食べてみたくて…その、感想とか聞けたら嬉しいなって…!』
🐚 (新作のお菓子..?まあ、別にいいか)
🐚 『別に構わないけど。お菓子、楽しみにしてるな。』
⛰️ 『ほ、本当ですか!?やったー!じゃあ、準備して昇降口で待ってますね!』
⛰️ (sgiさんと一緒に帰れる…!しかも、お菓子を一緒に食べられるなんて…!今日という日を一生忘れない…!)
ymmtは顔を赤らめながら、そそくさと自分の席に戻っていった。sgiは少し不思議そうにそれを見送り、再び参考書に目を落とした。
🐚 (ymmtが俺の好きそうなお菓子…?一体どんなの選んだんだろ….少し楽しみだな)
sgiはymmtとの帰り道を想像し、珍しく口元に笑みを浮かべた。
🐚 (ymmtが喜んでくれるなら、たまにはこういうのも悪くないな。それに、あいつと一緒なら、帰り道も少しは楽しくなるかな)
sgiは参考書を鞄にしまうと、ymmtの待つ昇降口へと向かった。
⛰️ (sgiさん、まだかな…)
そわそわしながら昇降口の前を行ったり来たり。
⛰️ (sgiさんのことだから、もしかしたら急用ができちゃったかも…)
🐚 『ymmt!ごめん、ちょっと待ったか?』
⛰️ 『sgiさん!全然待ってないですよ!むしろ、僕の方が早く着きすぎちゃったかも…!』
🐚 『そうか。なら、よかった。』
⛰️ (sgiさん、ちょっとだけ微笑んでる…!もしかして、僕と帰るの、楽しみにしてくれてたのかな…!)
🐚 『それで、お菓子はどこで食べるんだ?』
⛰️ 『えっと、sgiさん家に行っていいですか…?』
🐚 (いきなり家に誘うなんて、大胆だな…..)
🐚 『別にいいけど。親は?』
⛰️ 『あ、今日はいません!』
🐚 『そうか。なら、決まりだな。行こうか』
⛰️ 『はい!』
二人は並んで学校を出た。夕焼け空の下、少しだけぎこちない二人の影が伸びていく。
⛰️ (sgiさんと一緒に帰るの、夢みたいだ….!しかも、sgiさんの家に行けるなんて…!心臓が爆発しそう…!)
🐚 (ymmtと二人きりって、意外と悪くないな…。それに、あいつのことだから、きっと美味しいお菓子を選んでるはずだ)
🐚 『なぁ、ymmt。』
sgiはまっすぐ前を見て歩きながら、不意にそう言った。
⛰️ 『…はいっ!?』
突然のことにymmtは驚き、肩を大きく跳ねさせた。
🐚 『もしかして、お前、俺のこと好きなのか?』
⛰️ (えっ…!?な、ななな、何を言ってるんだsgiさんは…!?ま、まさか、バしてる…!?)
⛰️ 『そ、そんなこと…!』
顔が熱くなるのがわかる。心臓が早鐘のように打ち、口の中がカラカラに乾いていく。どうしよう、どうしよう、どうしよう…!
🐚 『…そうか。』
sgiはそれだけ言うと、また黙って前を向き始めた。
⛰️ (え…?そ、それだけ…?何か言われると思ったのに…)
⛰️ (もしかして、怒ってる…?やっぱり、気持ち悪いって思われたのかな…..)
不安と後悔が胸の中に広がる。さっきまであんなに嬉しかったのに、今はもう、消えてしまいたい気分だ。
⛰️ (どうしよう…謝った方がいいのかな..でも、何を謝れば..)
🐚 『…お前、ほんとに面白いやつだな』
⛰️ 『え…?』
🐚 『必死に否定するところとか、分かりやすくて笑える。』
⛰️ (え…?笑ってる….?sgiさん、もしかして、からかってる…!?)
⛰️ 『sgiさん…!』
🐚 『まあ、嫌いじゃないけどな、そういうとこ。』
⛰️ (え…?な、ななな、何それ…!?嫌いじゃない…?それって、もしかして…!?)
sgiの言葉に、ymmtの心臓は再び激しく脈打ち始めた。さっきまでの不安はどこへやら、今はただ、期待と喜びで胸がいっぱいだ。
⛰️ (sgiさん…!もしかして、sgiさんも…!?)
夕焼け空の下、二人の影は、さっきよりも少しだけ近づいたように見えた。
🐚 『…ymmt.』
⛰️ 『…ひゃいっ!?』
🐚 『お前さ、ほんとに可愛いな。』
⛰️ 『え…?』
🐚 (こいつ、今どんな顔してるんだろ。真っ赤になってるんだろうな。可愛い。)
🐚 『..あのさ、ymmt。』
⛰️ 『..は、はい…!』
🐚 『お前のこと、もっと知りたい。』
⛰️ (え…?も、も、もっと…?ど、どういうこと…!?)
⛰️ 『そ、それは…その….お菓子、のこと、ですか…?』
🐚 『はは、お菓子もな。でも、お前のこと、もっと、色々。』
⛰️ (sgiさん…!sgiさんも、もしかして、僕のこと…!?)
⛰️ 『そ、そんなこと…!』
🐚 『またそうやって誤魔化す。』
⛰️ 『だって…!』
🐚 『…まあ、いいか。』
🐚 『家、着いたぞ。』
sgiの家の前に着いた。彼は鍵を取り出すと、ドアを開けてymmtを招き入れた。
⛰️ 『お邪魔、します…』
🐚 『おう。まあ、ゆっくりしてけ。』
sgiの部屋は、いつも綺麗に片付いている。シンプルなインテリアで、居心地の良い空間だ。
⛰️ (sgiさんの部屋….!やっぱり、おしゃれだな….!)
🐚 『そんなキョロキョロすんなって。…で、お菓子は?』
⛰️ 『あ、はい!これです!新作のチョコミント味!sgiさん、チョコミント好きだって言ってたので…』
🐚 『お、マジか。サンキュ!』
sgiはymmtからお菓子を受け取ると、早速封を開けて一つ口に運んだ。
🐚 『…美味い。やっぱ、お前はわかってるな。』
⛰️ (よかった…!sgiさんの好きなもの、ちゃんと覚えてて…!)
🐚 『なあ、ymmt。』
⛰️ 『は、はい…?』
🐚 『お前、ほんとに、俺のこと…その…好きなのか?』
⛰️ (え…!?ま、また、聞かれた…!sgiさん、一体何を考えてるんだ….!?)
🐚 (もう、誤魔化さなくていいんだよな…)
🐚 『なあ、ymmt。』
⛰️ 『…はい…?』
🐚 『お前が、俺のこと好きなように、俺も、お前のこと、好きだ。』
⛰️ 『え…?』
🐚 『…ずっと、言えなかった。だって、男同士だし、気持ち悪いって思われたらどうしようって…でも、もう、我慢できない。』
⛰️ (sgiさんが..僕のこと…?嘘みたいだ…夢見てるみたい…)
⛰️ 『sgiさん…それ、ほんと、ですか…?』
🐚 『ああ、本気だ。…お前は?まだ、俺のこと、好きか?』
⛰️ 『..好き、です。ずっと、sgiさんのこと、大好きでした…!』
🐚 (良かった…!ほんとに、良かった…!)
sgiは立ち上がると、ymmtのそばに歩み寄った。
そして、震えるymmtの体を優しく抱きしめた。
🐚 『ごめん、もっと早く、言うべきだったな。』
⛰️ 『ううん….そんなこと、ないです…!俺、sgiさんに好きって言ってもらえて、ほんとに、嬉しい…』
🐚 『…ymmt.』
⛰️ 『..はい…』
🐚 『キス、してもいいか….?』
⛰️ (き、キス…!?sgiさんと…!?)
⛰️ 『…はい…!』
sgiはゆっくりと顔を近づけ、ymmtの唇にそっと触れた。それは、優しくて、甘くて、二人の心が一つになるような、そんなキスだった。
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