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おまじない
ヤクキメ、あいこはあい
「はぁ…っ、はぁっ…」
息を荒らげて走っていた。
何もかも嫌になって逃げてきちゃった、笑
劣等生のおれも、こんな性格のおれも、何もかもダメなおれが嫌になった。
「…ここどこォ…。」
カバンを持って走ってきたのはいいが、どこか分からない所に来てしまった。
スマホからピコンピコンと音が鳴る。多分ヒロくんやタッツン先輩、そしてマヨさんからだと思う。
とりあえずおれは座り、ため息をついた。
「はぁ…。。」
「……なぁ、どうしたんや?」
座ってるおれに声を掛けてくれたのは黒いフードを被ったピンク髪の男の子。でも女の子にも見える。
「…別に、なんでもないよォ。」
「えー絶対あるやろ?笑否定しいひんさかい、話してみ?わしが力なったるわ」
「…。」
おれはその子を見た。暗くて顔はよく分からないが目の色だけは分かった。綺麗で、深い、紫色。
おれは、なぜかこの子になら全部話してもいい、と思った。
「…なんか、全部嫌になって逃げ出してきただけ。」
俯き、とぼとぼと話す。
「…ほっか、わしと同じやなぁ。わしも嫌んなって、逃げ出してきた。」
「へ〜、仲間だね、笑」
おれは死んだような目で君を見た。
「名前…なに?」
「わしは桜河こはく。ぬしはんは?」
「白鳥藍良。」
後で後悔がないように。
「なぁ、楽なりたい?」
「らく…?」
おれは意味が分からなかった。
救われる?それとも死ぬ?まぁ、どちらでもいい。
「なりたい、かもなぁ。」
「へ〜、ならこれあげるわ。」
おれの手に置いたのは瓶。
紫よりのピンク色のした瓶。
「なに、これ」
「とりあえず飲んでみ、”夢”見せてくれんで。」
こはく、はそう言い立つ。オーバーサイズのパーカーに白い短いズボン。
そうしておれの目を塞ぐ。
そうしておれは飲む。
君の手の暖かさに、そして瓶の効果に、おれは死んだ
「〜〜〜!!」
「…、?」
目が覚めたのはステージの上。横を見るとヒロくんやマヨさん、そしてタッツン先輩。
目の前にはファンが、君も居たような気がする。でも顔がぼやけて良く分からない。
おれはよく分からないままみんなに合わせて踊った。
すると1個のうちわに目が入った。
「頑張って」
おれは、その一言に救われた。
ねぇ、誰だっけ、持ってたの。思い出せない、頭が痛い。ふわふわする、浮遊感がある。
最後の1曲を歌い終わる。ヒロくんやマヨさん、タッツン先輩がバックヤードへ帰っていく中、おれはステージの上で突っ立っていた。
きゃーきゃーという黄色いかんせい。
頭がいたい
だれだっけ、あなた
おもいだ█ない
うしろ、みえた。
おーばーさいずの黒いふくに白くてみじかいずぼん。
おーかわ、はくっけ
おれはバッグヤードへ行った。
誰もいない。
おれは振り向いた。
笑顔で手を振るこはく
ねぇ、あなたは︎︎❤︎︎×█●。
次の日、俺は橋の下で光にぽかぽかと少し当たりながら死体で発見された。
ねぇ、君は█︎︎❤︎︎××●?
わしは座り込んでいる子を発見した。
また客か…と思いながらその子に声をかける。
その子は本音をとぼとぼと話してくれた。
わしは瓶をその子にあげた。
「君に、お呪いかけてあげる…♡」
わしはそう言ったがその子は気付かずに意識を失う。これは明日には死体で発見されているだろう。
わしは店に戻った。
「あ゛〜、斑はん今日もお客きたでぇ。。」
「おお!良かったなぁこはくさん!!ちゃんと出来たかぁ?」
「出来たに決まってるやろ。」
バーのような雰囲気でカウンターにわしは着く。そして三毛縞斑、という人がわしの頭を撫でる。わしはその手を振り払ったが。
「あの子、幸せそうに眠っとんで。こんな子初めてやわぁ♪」
わしはカウンターに肘を付きるんるんで話す。その時刻は午後11時を超えていた。
「なら、明日のあの子の死体の処理、よろしくな♪」
わしはそう言って席をジャンプで立ち、2階に上がった。
なんか斑はんの声が聞こえるも無視して階段を上った。
明日の朝が楽しみやね♪
コメント
5件
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…謎深すぎてすきぃ…😭😭 毎回書くのがうますぎる…🫵🏻✨✨ 解説?みたいなの上がってたね…!見てくる!!
ちょっっと待って……天才すぎる…意味深みたいな!!?ほんと天才!!読むのめちゃくちゃ楽しい…!!
やばい。これ見ながら白米10杯くらい行ける気がする。() 天才すぎて泣きそう…