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僕は、盛大に風邪をひいていた。


なんか、意識が朦朧とする。

さっき測ったら38.7度くらいあった。

一応風邪薬は飲んだから寝たら治る、はずだ。

怠い、頭が痛い、。

「うぅ、、」

あんなに雨に打たれ続けたら風邪をひくのは当たり前か、。

「、ゴホッゴホッ」

…寝よ、、





「んん、」

なんか感じる。

「んー、起きないなぁ」

「ん、?」

「ゆきー」

うっすらと目を開ける。

「あ、起きた」

蓮の顔が視界に入った。

「おはよー」

蓮、!?

「え、、は、え、!?」

僕は目を見開いた。

「wそんな驚く?」

びっくりした、、

「、、今何時?」

「1時」

「1時?」

「うん。午後の授業サボってきた」

蓮は僕のベッドに座っていた。

「というかゆき風邪ひいたって本当だったんだ」

「そりゃぁ、」

「仮病かと思った。梅雨だから夏風邪なんて言えないし、。」

梅雨も夏風邪であってそうだけど、。

「まあ、実は京介がなんか変だったから確認しに来たんだけど」

「変?」

「俺がいくら煽ってもガン無視されたし。ガン無視よりか無反応だった」

「うん、?」

「俺が何言っても反応しなかったんだよ。」

「京介が?」

「うん。変でしょ?」

確かに、と言おうとしたが咳き込んでしまった。

「風邪、うつるって、」

僕はベッドの奥側に寄った。

「いいよ別に」

蓮はそう言いながらベッドに潜り込んで来た。そして僕を抱き枕にした。

「、、なに?」

「俺も寝る」

「は、」

「おやすみー」

と言いながら服の下に手を入れてきた。

「ちょっ、やめ、」

「あは」

手が下にいく。僕はその手を捕まえた。

「触らせろよぉー」

「ふざけ過ぎ、、」

「ごめんごめん」

蓮は楽しそうだった。

「京介とはどこまでしたの?」

「何を、」

「えぇー分かんない?」

何が。蓮が動く。

「、揺らさないで、頭が、、」

さっきから頭痛がやばい。

「、、しんどそうだね」

「…」

「起こしたのはなんだけど、寝たかったら寝ていーよ」

「、寝れる訳ないじゃん、、」

「あー、警戒するようになった?してるようには見えないけど。」

「…」

頭が痛い。そういう意味じゃなくて、物理的に、、?

「、、大丈夫?」

「、たぶん」

頭痛が酷くなった気がする。

「ごめん、寝てい……か寝て、今…ぐ」

蓮の言葉が聞き取りにくくなってきた。

ガンガン

頭が痛い。

「…」

「あ…痛いの?」

「…ん、?」

「聞こ…る?」

ごほっ、ごほっ、また咳き込んでしまった。

まって頭がっ、、。目をきゅっと瞑った。頭痛で眠れないと思ったが、すぐに意識が遠のいて行った。そんな中、名前を呼ばれた気がした。








目が覚めると、白い天井が目に入った。僕はハッとして起き上がった。

え、、病院、、?

辺りを見回すと、確かに病室だった。

左手に点滴を受けていた。

「ゆき!!!」

「母さ、うっ」

母さんに抱き締められる。

「僕、なんで病院、、」

「熱が上がったの。40度近くあったのよ!」

「え、、」

確かにそれは結構やばい

「覚えてない?」

「何を、?」

「何回か目を開けたりしてたけど意識が朦朧としてたのね」

全く記憶にない。

「蓮くんが心配してたわよ」

「蓮が、?」

「うん」

それは少し意外だ。

「それでね、、」


それから母さんといろいろ話をした。こうやって普通に会話をしたのは久しぶりだった。


余命半年。なんて、なんだか嘘に思えてきた。正直、それを知らしめる物はない。父さんと、母さんにはいつも通りにして欲しいと頼んだから、生活は何も変わらなかった。

、考えなければ忘れそうだ。というか、いろいろあって考えていなかった。


こうやって、最後の日まで過ごしていくのかな、。


最後、その響きが、なんだか寂しく感じた。

死ぬ前に恋でもしようか

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