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(さすがに寝てるか……)
かなめは諦めて電話を切った。
(まぁ、収録の時間になっても来なかったらまた電話掛ければいいか)
その判断を数時間後に後悔することになるとも知らずに。
♡♡♡♡♡
着信音が切れた後のリビングは、電話がかかって来る前より静かになった気がした。
窓から差し込む陽光だけが、沈黙が落ちる部屋に時間の経過を伝えていた。
♡♡♡♡♡
『よーっす、おつかれー』
収録開始時間を過ぎてから遅刻魔リーダーのARKHEとかなめがDiscordに入って来た。
『遅刻やぞー?w』
うるみやがそう指摘する。しかしいつものドスの効いた声が聞こえない。
『あれ?そういえばれむは?』
そう、時間には厳しいあざと参謀・甘夢れむの姿が無い。
『そういえば来てないね?かなめ、何か知らない?』
朝の事を思い出して
「朝電話かけた時は出なかったけど、最近忙しそうだったし……?」
と答える。
『かなちゃん、もっかいかけてみて?』
「おっけー」
かなめはもう一度れむに電話をかけた。
プルルルルル プルルルルル……
「……やっぱ出ないな……」
『でぇへん?』
「うん……」
かなめは天井を仰ぐ。
「……社畜はワンコールで起きるんでしょ?ねぇ……れむち……」
その声はマイクに拾われる事は無かった。