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僕はまた困っていた。何故なら…スピーチの練習をしているが、何が悪いのかがわからないからだ。…不安しかないが真白に頼もう。いや、本当は不安などではない。真白の才能を本当は知っているから。テストでも90点以上が当たり前…本当は優等生であるが、僕が勝手な人物像を作り上げて決めつけているんだ。

(それを自覚したら辛いんだよな。)

結局僕は心の声が聞こえるのに、他の人と同じように偏見を持っているんだと思うと自分を責めたくなる。人の心は難しいな…改めてそう思う。僕は憂鬱なまま真白の姿を探した。


「ってことでいいの?拓馬くん。」

「え?」

僕が申し訳ないと考えている間に真白の話は終わっていた。

「ごめん、考え事してて聞けなかった。」

「全く…今回は拓馬くんのためだからね?」

真白はもう一度「全く…」と呟いた。今回は僕が申し訳ないと思う。

「まぁ、気を取り直して説明するよ?」

心の声が聞こえる僕と、心を殺した君の話。(完結)

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