第九話
注意書きは第一話をご覧下さい。
水side
水「…」
あれからずっとここにいるけど……そろそろ動かないとだな………
つっても、どこに行けば…
誰にも見つかりたくないし…
水「……保健室…行こっかな……」
そしたら…休ませてくれるかな
キーンコーンカーンコーン
水「!」
しまった。授業が終わってしまった。
休み時間は、みんなが教室から出てしまう
水「……また鳴るまで待つか…」
でも、保健室に行っても結局何があったのか話さなきゃいけないし…
僕の逃げ場、ほんとにないな……w
水「…」
そう思いながら小窓から景色を覗いていると
?「…やっと…やっと見つけた……!」
水「ッ…!!」
1番見つかりたくない人に見つかってしまった
水「…いふ…くん……っ」
青「ほとけ…なにがあったんや…?」
青「俺、なんか悪いことした…?」
水「そんなことっ…!」
青「じゃあなんや?」
水「そ、れは………っ」
水「……言えない…」
最近、やっとわかったんだ
僕の家族は周りから見れば“普通じゃない”って
僕の家庭事情をいふくんに話したら、君はどんな反応をするのかな
きっと気にかけてくれるのかな
でも、迷惑はかけれないから
最後に1つ、君の願いを聞いてから別れよう
水「…いふくん、今こんな事を言うべきじゃないのはわかってるけど…」
水「いふくんの命令をきかせて…?」
青「…話を逸らすなやッ……!!」
水「だって言えないもん…笑」
水「ほら、はやく教えて…?」
青「……言ったらお前は…どこに行くんや…?」
水「え…?」
青「俺の願いを叶えたらお前は、俺から消えたりしないよな…ッ?」
水「…」
ほんと、この人は勘が鋭い。
……僕だって…離れたくないよ……
水「…離れないに決まってるじゃん……」ニコッ
青「…その言葉、信じるからな」
水「ッ…うん」
ごめんなさい
嘘ついて、騙すことになって…
こうなったのは、全部、全部僕のせいなんだ
僕が500点満点をとって1位だったら、この運命は変わってたんだ。
青「……俺の願いは…」
青「お前に、『好き』って言わせて欲しい」
水「…え、?」
いふくんの願いは、想像の斜め上だった。
青「俺、ずっとほとけの事が好きだった」
青「ほんとは俺と付き合ってっていう願いにしようと思ったけど」
青「無理矢理感あってやだなって思ったから、これだけは言わせてほしい」
青「俺は、ほとけのことが好きです」
水「…」
青「…振るか振らないかは好きにして、/」
そっか…いふくん、僕のこと好きだったんだ…
勿体ないなぁ…僕よりもいふくんに似合う女性なんていくらでもいるのに。
それに、付き合ったところで恋人らしいことなんて全くできないし
振った方が、相手のためになるよね、
水「……いふくんの気持ちはすごく嬉しい」
水「だけど…ごめんなさい 」
水「僕…恋愛とかよくわかんなくて、笑」
水「付き合うことは……できない」
青「…そっか、正直に言ってくれてありがとうな」
青「じゃあ、これからも友達でいてくれるか?」
水「……もちろんだよ…」ニコッ
ほんとにごめんね、いふくん。
君の願いを僕はすべて、
応えられない
青「じゃあ教室に行こうや、そろそろチャイム鳴るで」
水「ぁー…いふくんは先に行ってて、!僕は…トイレに行ってから行くよ…」
青「……わかった、じゃあ“また後で”な」
水「……うん、“バイバイ”」
……もう、君とは会えない。
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