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⚠ゴードス
「ゴーゴリSide,Ⅰ」
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ある日、転校生がやってきた。
「フョードル・ドストエフスキーと申します。
宜しくお願いします。」
すごく凛としていて、どこまでも美しかった。
だからだろうか、ずっと私は彼のことを目で追っていた。
一目惚れをしたのだ。
彼は何時も笑顔で話しかけてくれる。そのことが嬉しかった。なんとなく、特別扱いされている気分になった。
時々刻々と過ぎていく日々、私はずっと彼のことを見てきた。授業中も、休憩時間もいつ何時でも。
家に帰っても彼のことを考えるばかりで、「今何してるかな」なんて思っている。あぁ、これが『恋』…なのかな?
彼のどんな仕草も言葉も全て愛おしく、私の瞳に綺麗に映った。
でも、此方を彼は見てくれない。
だから、思い切って幼馴染のシグマくんに
「あのね!シグマくん、私好きな子ができて、その子と友達になりたいって思っててどうやったら好きな子と仲良くなれるかな?」と問いた。
そうすると、シグマくんは驚いたようなでも少し寂しそうな顔をして、「…そうだな。思い切って話しかけてみてはどうだ?そうしたら、好きな人のこともわかるだろう」と答えてくれた。
「わかった!ありがとう!!」とお礼を言った。
「あぁ、役に立てたならよかった」とシグマくんは笑顔で言った。
…心なしか私はその笑顔が無理をしているように見えた。
次の日、私は思い切って話しかけてみることにした。
そうすると、話してくれたし、友達にもなれた。
「フョードルくんは、なんて呼んだらいいかな?」
「なんでもいいですよ。お好きに呼んでください」
「ん〜じゃあ、『ドスくん』って呼ぶね!!」
「…わかりました。少し変わった呼び名ですね。」
「あれ、もしかして嫌だった?」
「いいえ?そんなことはありませんよ」
「そっか!!じゃあ、これから宜しくねドスくん!!」
「はい。宜しくお願いしますね、ゴーゴリさん」
初めて名前を呼んでくれた。その日は眠れなかった。
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その日から、私とドスくんはよく話すようになった。
側にいることも多くなった。だから、たまに一緒に遊ぶことがあった。
それでも、どれだけ距離が近くてもどれだけ話そうともドスくんが常に一緒にいるわけじゃない。
それに、ドスくんは人気者で色んな人と話してた。
でもそれは僕にとって癪に障ったし、鬱陶しかった
ドスくんのことを知っているのは私なのに。一番近くにいるのは私なのに。僕だけなのに
どうして?ねぇ邪魔しないでよ
ドスくんの一番でありたい。君を幸福にするのは私しかいないしそれ以外ありえない。いや、ありえちゃいけない
そんな自己中心的な、独占欲に近い何かが芽生えた。
嫉妬心と言うんだろうか。いまいちよくわかんなかった。
…なにか私は間違っているんだろうか?
否、きっと此れは恋をすれば誰もが思うことで、私は間違っていない。間違いじゃない。そうだよね?好きな人のことは知りたいと思うのは当然のことで、一番でありたいと思うのも誰もが思う。思うはずなんだ。
だから私は間違ってない。普通のことだ。正しいことだ
ねぇそうでしょ?ドスくん?
でも、ドスくんに嫌われるようなことはしたくない。
だからこの感情は閉まっておく。
ドスくんを独り占めすることはできない。其れがわかっただから其れから変わりに私は日記を付けるようになった。
ドスくんの一番であるために、ドスくんのことを知り尽くすのだ。
日記を書くことは至って苦痛ではなかった。
勉強で書くときは面白くないし詰まらないけど、好きな人を観察して日記に収めていくことは楽しく、なによりドスくんの一番に近づいていく感覚がした。
嬉しくて嬉しくて、すぐに埋まった。だからまた新しいノートを買っては書いて、買っては書いて…
そんなことを繰り返していた。楽しい。
ふふっ。大好き。大好きだよドスくん
【日記の内容(一部)】
今日の観察
◯知ったこと
ドスくんの腕に切り傷らしきものあり。リストカット?
「太宰治」っていう子と仲がいい。話してるところをよく見る。何処のクラスの子なんだろう?
瞬きは基本的に4秒に一回。たまに6秒に一回。
驚いたりするときは3秒に一回
私のこと見てくれるときいつも微笑んでくれる。きっとこれは私が特別な証拠だ
意外と人見知り?言葉に詰まることが時々ある。うまく話せないのもかわいいね
何時も成績はトップ。流石ドスくん
溜め息してる。疲れてるのかな?
料理はできない。失敗してる。近々教えようかな
息継ぎは5秒に一回。(省略)
最後のページには、
「大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き
と、びっしりと書かれていた。
次:2月15日にて、「ゴーゴリSide,Ⅱ」