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side.若
涼ちゃんの足は、順調に回復している。まだあと2週間ぐらい?はギプスらしくて、まだ抱き潰す…はできない。
足以外は完璧なので、テレビの出演もしている。松葉杖を使ってるんだけど、慣れてないみたいで、歩き方がだいぶダサい。
俺は結構ツボで、涼ちゃんが歩いてるのを見ると笑ってしまう。
若井「りょ、笑 ちゃん笑笑」
藤澤「もー、ひどいなあ~頑張ってるんだってえ…」
大森「分かってるけどさ笑笑 だいぶ面白いよ笑笑」
ファンのみんなには、手術をしたことは言わなかった。ライブ中にぐねって、じん帯を損傷しました、とだけ伝えた。
メディアでは、これをネタにして、笑いに変えている。涼ちゃんが、余計な心配かけたくないし、元気な姿を見てほしい、と言ったからだ。そういうところ、本当に優しいんだよね。もっと甘えてもいいのに。
今日は新曲のデモをみんなで聞く会。最近はあんまりしてなかったんだけど、元貴が三人だけで聞こう、と持ちかけてきた。
もうニヤニヤしてるし、これはやばい難易度になってるな。お疲れ、涼ちゃん。
大森「じゃあ流すね~!」
元貴の掛け声の後、デモが流れる。涼ちゃんはいい曲だと言いながら、顔が引きつってる。
ん…?これ、ギターもやばいんだが…。
大森「と、いうわけで、4日後合わせるからよろしく~」
藤澤「うぅ…こんなん…人間の指でできるの…?」
若井「おい、元貴。俺もやばいんだけど」
大森「せっかくじゃん!俺も歌難しいし~」
そう言ってウインクをする元貴。こいつ、まじでやってる。本気出しやがった。
涼ちゃんは半泣きだし、俺も、また部屋が嫌いになる予感。
呆然としながら、でも最高にいい曲だなあ…と思う。この曲、完璧に演奏したい。
若井「そう来るんなら、俺だってやってやるよ」
藤澤「僕も、頑張る…!いい曲だもん」
大森「へへ…若井はライラックぐらいだし、大丈夫!涼ちゃんは…うん笑」
何が大丈夫なんだよ…と思ったけど、まあ涼ちゃんも頑張るんだし、俺も頑張ろう。
そうして練習漬けの3日を過ごした。
大森「おっはよ~!クマやばいけど大丈夫?笑」
藤澤「全然大丈夫じゃない…」
若井「涼ちゃんやばいね笑」
合わせをしたけど、思ってるほど悪くはなかった。まあこれから、って感じではあるけど。
元貴も今日の出来はまだ許容範囲らしく、ニコニコしていた。
涼ちゃんはやっぱり苦戦していた。
ギプスで一生懸命ペダルを踏む姿は、なんだか感動する。
元貴からの罰は、レコーディングが終わって完了した。
涼ちゃんは久しぶりに号泣しながら弾いていた。よく頑張ったね、涼ちゃん。
大森「よしよし、お疲れ様。」
若井「頑張ったねえ…あとは、足を頑張って治そうね」
藤澤「うえぇぇ…もっどほべでえ”え”…」
大森「えらいえらい。若井の、楽しみだね…?」
若井「ほんとよく頑張ったよ。笑、まあ、あと一個は、ね?」
藤澤「うううぅぅぅ…」
続編出しちゃうぜ?へっへっへ
コメント
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まじで楽しみ