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輝さんと武器庫に行き、弓矢を手に入れた俺。少しだけど輝さんと仲良くなれた気がした。
「早速だけどぴくとさんの実力を見てもいいかな。あの人、実力も見ずに入れたから」
確かに…。こっちにヒッポグリフとかいるからってだけで俺を幹部に入れたよね。どういう神経してんのかな、あの総統。
「分かった。」
そう返事をすると、輝さんはポッケから何か長方形のものを取り出し、そのものに何か言い始めた。
「ショッピ、第二訓練場に来て」
《了解しました》
そのものから何が聞こえた。
「それは?」
「これは「インカム」。遠い所からでも会話ができる。後でグルッペンに貰うといい。」
「分かった」
インカムか。随分と便利なものを開発したんだね。 あ、俺らはもう第二訓練場にいるからね?
「おまたせしました。」
「待ってない。早速だけどぴくとさんの実力を見たくて来てもらった。用事はなかった。」
「なかったです。ぴくとさんは何使うんですか?」
「俺は弓を使うよ」
少し驚いた顔をする。
「凄いですね。俺弓使えませんよ!」
使えない人多いのか。
「確かに弓矢を使えない人はいるね。放った矢は遠くに飛んでいくにつれ段々下に下がって行くから。」
逆にスナイパーやライフルなどの銃は撃った弾は真っ直ぐ飛んでいくから狙った所は動かない限りかなり楽に仕留められるのだ。ただし大きい銃になっていくと撃った反動は大きいけど。
「先ずはあの的の真ん中を目指して放ってみて」
と指を指して言われ、矢を放ってみる事に。遠いな…
ピュンッ
「数ミリズレてるけどバッチリだね。もう一回。」
ピュンッ
「うん、今度は命中。長距離にしてくれてよかったよ。」
「ホントっスね。」
よかった…失敗はしてないみたい。てかここから良く見えるね輝さん…
「あ、俺ショッピくんのお手本見たい!」
「俺の呼び方「くん」付けなんスね…いいッスけど」
バンッ バンッ
「はい、二発とも命中。腕上がりましたね」
「それ程でも」
何かこの人達の会話怖くなってきた。
「もうそろそろ昼食の時間だね。食堂に行こっか」
「あ、この時間なんだ。」
「五分から十分前には食堂に集まった方がトントンさんに怒られないのでね」
そんな裏があったとは!絶対鬱先生とかいう人遅刻してそ〜(当たり)
数分、黙って食堂と呼ばれる場所に行く。チラチラ周りを見て場所を把握している。俺が把握出来てなくてもぐーちゃんが把握してるでしょ(人任せ)
「お、三人とも早かったなぁ。ぴくとさん、場所覚えられそうか?」
五分から十分前に来たというのに先にいたのはトントンさん。我々国の書記長だ。
「まぁ、はい。覚えられなくてもぐーちゃんに任せます」
「人任せ…」
横でそう呟いていた輝さんは放っておこう。だって俺も思ってたから。
「二人とも、明日に提出する書類は終わったんか?訓練場におったみたいやけど」
そうおかんのようにトントンさんは二人に聞く。二人は冷静に
「その書類なら昨日に終わらせてある。」
「はい、俺もです」
「早くね?」
俺もそう思う。「何なら書記長室にあった書類も取ってやっておいた。」
輝さんはめちゃくちゃ当たり前のようにそう言った。うん、当たり前じゃないよ☆
「あ、だからなかったんか!失くしたかと思ったやんか!」
「トントンに限って失くすという事はないから安心して」
サラッとイケメン発言をかます輝さん。イッケメーン!キャー!((
「腹減ったー!」
昼食の時間丁度にやってきたのは俺を白き森から連れ出してきた黄緑パーカーのゾムさんと、先程まで機械室に一緒にいた顔に「天」のつく紙をつけたロボロさん。
「この二人には気をつけろよ」
「へ?」
「こいつら、「食害」するからな!」
しょくがい…??何だ、それは。そんなの、白き森にいた中で一回も聞いた事ないんだけど…。逆に白き森にいるから知らない言葉なのかな?
「食害っていうのは他の人に無理にご飯を食べさせようとするものだよ」
そう優しく輝さんが教えてくれる。
「食事ハラスメント…」
ボソッとショッピくんが本人に聞こえない声で言った。食事ハラスメントて…。まぁ、無理やりならハラスメントだね…。食(しょく)ハラ…
その後ゾロゾロと幹部の人がやってきた。意外と集まるのは食べる時間より過ぎるみたい。これじゃ、お腹すいちゃうよ…
というか、さっきトントンさんが言ってた「食害」、輝さんに聞いてみたけど我々国の、城内でしか使ってないみたい。しかも、幹部の人達だけだと。
どおりで知らないわけだ。俺が世間知らずなわけじゃなかった。よかった。
「遅れました!」
「鬱!いつもやけど遅いわ!ゾム、鬱をいつもより食害してええで」
「お!ええんか!」
何それ何のご褒美ですか、罰ですか。でも鬱先生が悪いよね。これは。
「「「頂きます」」」
そう口々声を揃えて言った。一斉に食べ始める。美味しい。これは全てトントンさんが作ったのか?
書記長って上から二番目の位だから忙しいと思うんだけど朝昼晩のご飯も作るとか流石だね。俺には到底真似出来ない技だ。
ぐーちゃん、ひーくんのヒッポグリフは意外と草を食べるらしく第一訓練場の草を食べさせている。一方、焔(ほむら)や雹(ひょう)、ハク、山田らドラゴン達は専用の肉を食べるので四〇元ポケットみたいな袋に予め沢山ご飯を入れてたのでお皿に入れさせてもらって第二訓練場、第三訓練場に離しといて食べさせてる。ハクも肉食動物なんだなって改めて思った。
流石ドラゴン。
新人達が三匹か四匹程度増えて、訓練場はドラゴン達で溢れている。なんか、こわいよ
「ほらほら大先生!もっと食えよ!」
「うっぷ…ゾムさぁん!もう無理ですよ…ゔ…」
これが「食害」か。うわ〜…食事の時はゾムさんとは目を合わせないでおこっと…
「輝、これ食べる?」
とゾムさんが輝さんに言ってきた。
「僕はもう食べません。コネシマさんにあげてどーぞ」
「おっそうかそうか」
輝さんも中々辛辣な事するんだぁ…てか輝さんお面してるのに普通に食べてるけどどうやって食べてんの? 器用どころじゃないよね?
「んじゃ、これ僕も〜らいっ!」
柊さんがそう言った。
「お、まだ食べるんか?らぎ」
「まだ食べれるけど…。野菜までかな。油っこいものは吐く」
真顔で言ったよ。吐くって。でも分かるよ。お肉は好きだけど食べすぎると気持ち悪くなるよね
「ぴくとさんよぉ食べんねんな」
と急にロボロさんが俺に対して言ってきた。
「そうかな?」
俺は沢山食べてるという自覚がないのでハテナを浮かべた。
「えっ、無自覚でそんなけ食べてたんや…」
そんなに食べてたかなぁ…
「トントンさんが作るご飯は美味しいからもしかしたらいつもより食べてるかも」
「嬉しい事言うな!」
ニコッと笑みを浮かべるトントンさん。お世辞じゃないからね。
数十分後、ようやくご馳走様をする。
「「ご馳走様でした」」
ゾムさんの食害を受けた鬱先生、コネシマさん、シャオロンさんが机に顔を伏せて「うっぷ…」と気持ち悪そうにしていた。
「ところでその倒れてる三人。書類は終わったんですか?」
と、何とも鬼畜な事を言った輝さん。
「ゔ…」
三人はうんともすんとも言えない様子。やってないみたい。
「ホンマにな…」
と呆れた様子のトントンさん。いつもやってないらしい。そりゃ呆れるわな
「そうだぴくとさんよ」
「ん?はい」
急にグルッペンさんが俺に話しかけてきた。
「ぴくとさんも幹部になったから書類などもやってもらうんだが…初日からは嫌だろう。明日からやってもらうがいいか?」
「あ、はい。いいですよ」
そこは気を使ってくれてるグルッペンさん。
「書類については明日、輝に教えて貰え」
「何故また僕なんですか…」
いつも教えてもらうのは輝さん。何で?と言いたげってか言ってるけど理由を聞きたげだった。確かに俺も気になるな
「同じ部隊の隊長だから」
「は?」
グルッペンさんが言った後、辛辣な言葉を吐いた輝さん。「隊長だから」という理由だけで押し付けないで欲しいと思っているだろうな。 ゴメン、輝さん…
「別に部隊と書類関係ないしそんなのショッピさんに頼めばいいじゃないですか」
「え俺っすか?」
二次被害(?)を受けたショッピくん。
「輝、教えるの上手いではないか!」
とグルッペンさんが言った。確かに教えるの上手そう(偏見)