コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「それは…どういう事ですの」
「アチル、聖女伝説を覚えているか?」
「確か…お兄様が昔よく眠れなかった時に
読み聞かせて下さった、あの物語ですか?」
「あぁ、そうだよ」
ウィンター帝国には『聖女伝説』と呼ばれる言い伝えがございます
内容は『青紫色の礎が世界を生まれ変わらせる』という意味が分からない話です
ですが、今代の聖女様も青紫色の髪をお持ちなのです
ですので『礎とは聖女様ではないか』という見解が1番有力なのです
「ネペタという少女、青紫色ではなかったか?」
「目を惹く髪色でしたわね」
「あぁ…だが、ラベンダー家はどう動くだろうか?」
サマー公国の中心となる貴族はラベンダー公爵家でお祖父様方が兄弟だったそうで今でも懇意にさせてもらっています
「アスチルベ!」
「おや、噂をすれば」
「イキシア様!?」
こちらに向かっていらっしゃるのはラベンダー家次期当主であるイキシア様です
「お久し振りでございます」
「そうだね、イベリスもいたんだな…」
「僕がいて悪かったな」
この世界には魔法があり、希少性が高いものほど、神に愛されてると言われています
お兄様は水の上級妖精に、イキシア様は光の中級妖精に選ばれております
妖精は人を好み、精霊は人を嫌う
ですので、精霊に選ばれた者はただ1人
イキシア様の妹のアマリリス様です
「アマリリス様の具合は…」
「…依然として目を覚まさない状況だ」
アマリリス様が精霊に選ばれてから、以前
よりもお客様の訪問が増加しているそうで
その内のお一人の贈り物によって今も苦しまれているようです