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自創作月光

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自創作月光

15 - 第15話

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2026年01月14日

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祝日のシフトが入っていない月曜日。

 ユズリハは「客」として月光を訪れることにした。

「おじゃましまーす」

 扉を開けた瞬間、違和感が胸を刺した。

 いつもなら柔らかく流れている空気が、今日は重く沈んでいる。

 さらに驚いたのは、普段この時間帯にはいない面々――アビス、ギア、モミジまでが揃っていたことだった。

「……みなさん、どうしたんですか?」

「ユズリハくん?」

 サグメがこちらを見て首を傾げる。

「今日はシフトじゃないよね?」

「はい。でも……たまにはお客さんとして来てみようかなって……」

「……それなら、丁度よかった」

 サグメは少し表情を引き締め、リモコンを手に取る。

「重大事態だよ。これ、見て」

 テレビがつき、ニュース映像が流れ出した。

『リンクスによる連続殺人事件が立て続けに起こっています。

 犯人は同一人物と見られ、シアターも調査を進めています』

 被害者の一覧が画面に映し出され――

 ユズリハの呼吸が止まった。

「……フラクタル……!」

「知ってるでしょ」

 モミジが静かに言う。

「ツクヨミさんと一緒にいた。

 あの人は犯人の情報を知っていた上で、その人物を送り出した。

 ――それは“間接的な殺人”と同じ」

「そんな……!」

 ユズリハは思わず声を荒げた。

「ツクヨミさんは、ただ……敵討ちをさせてあげたかっただけで……!」

「それが、シアターの見解なんだよ」

 モミジは淡々と告げる。

「月光は、ユズリハと同じ意見だけどね」

「というわけで~」

 サグメが妙に明るい声を出す。

「すでにツクヨミさん、連れてかれちゃいました~!」

「ええええ!?」

「俺が来たときには、もういなかった」

 ミケが腕を組んで言う。

「シアターの置き手紙だけ残してな」

「……戻って、きますよね……?」

 ユズリハの問いに、アビスが静かに口を挟む。

「その可能性は、低いですわ」

「……え……」

「シアターが“フリーの神”を見逃すとは思えません。

 管理下の神として扱われ……戻ってこないかもしれませんわ。

 ――あくまで、妄想ですけれど」

「力の詳細も不明だしね~」

 サグメが続ける。

「シアターが欲しがらない理由がない」

「そんな……! じゃあ、月光は……!!」

「営業続行不可。つまり――潰れるかもね!」

「えー!? 月光なくなっちゃうのー!?」

 空白が大げさに騒ぐ。

 その喧騒の中で、ユズリハは一歩前に出た。

「……僕、ツクヨミさんを連れ戻します」

「でもさぁ」

 ギアが困ったように笑う。

「シアターって国家機関だよ?

 一般人が簡単に入れる場所じゃない」

「あ、いいこと考えた」

 サグメが突然スマホを取り出す。

「……え、どこに電話を……?」

「シアター」

「え?」

「あ、すみませーん。ここに暴走魔具がいるんですけど~」

「通報!?!?!?」

「別の罪で連れていかれるのでは?」

 ヒカリが真顔で言った、その瞬間。

 ――バンッ!

 扉が勢いよく開いた。

「シアターです。通報はこちらですか」

 現れた男の顔に、ユズリハは目を見開く。

「……ショウさん!?」

「まさかこっちの姿で来るとはな」

 ショウは店内を見渡す。

「で、暴走魔具は?」

「もう倒しちゃった~」

「……じゃあ通報すんなバカ」

「ところで」

 サグメがにこやかに言う。

「うちの店長、連れてったの君たちでしょ?」

「俺の班じゃない。詳しくは知らない」

 そのやりとりを遮るように、ユズリハが一歩踏み出した。

「あの……!

 シアターに、連れていってくれませんか……!!」

「は?」

「ツクヨミさんは悪くないって、証明したいんです!

 それに……大切な居場所を……失いたくない……!」

 ショウは言葉に詰まる。

「……でも……」

「いい。連れてけ」

 低い声が背後から響いた。

 振り返ると、長身の男。

 頭には――猫の着ぐるみ。

「ユズリハ。久しぶりだな」

 ハナビは淡々と言い放つ。

「ユズリハをシアターに連れて行くことを許可する」

「……了解っす」

「なんかよくわかんないけど~」

 サグメが手を振る。

「ユズリハくん、がんばってね~!」

「がんばって~!」

 月光の面々の声に背中を押されながら、ユズリハは扉へ向かった。

 こうしてユズリハは、

 “世界の裏側”――シアターへと足を踏み入れることになる。

 果たして、ツクヨミを連れ戻すことはできるのか。

 そして月光の運命は――。

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